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不老不死の人の借入限度額と政府債務

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2/12の記事に、「政府は個人と違って寿命が限られていないため、借り換えによって元本返済の先延ばしが可能。そのため、利払分だけを考慮すればよい」と書きましたが、説明不十分だったようなので、補足します。

住宅ローンの月々の返済額のうち、元本部分は返済期間に(おおよそ)反比例するため、金利が同じ(→利息部分一定)でも、月々の返済額は期間が長くなるほど少なくなります。そのため、借入限度額は逆に多くなります。下の記事では、金利4%の場合、返済期間が10年なら借入限度額は年収の2.06倍だが、返済期間が35年なら借入限度額は年収の4.70倍になるとしています。 

この記事では定年の60歳でローンを返済し終わるとして計算していますが、もし、借りる人が異常に健康長寿で160歳まで働けるとしたら、35年の返済期間を135年に延長できることになります。金利が一定なら、月々の元本部分が少なくなるので、月々の返済額は少なくなります。

借りる人が不老不死で半永久的に働き続けるのであれば、返済期間も半永久的になり、月々の元本部分の返済額は限りなくゼロに近づくため、利息分だけを払い続ければよいことになります。上の記事の「総年収に占めるローン返済総額は30%以内が望ましい」に従うなら、利払費を総年収の30%以内に収めればよいわけです。

国家・政府は「終わり」が想定されていない(going concern)存在なので、その債務限度は不老不死の人と同じように決まります。債務の返済の原資は税であり、税の源泉は国内の生産活動です。したがって、利払費が経済規模に比べて一定水準に収まっている限り、債務返済を急ぐ必要はまったくないのです。今の2%強が「一定水準」を下回っていることは確実です(2011年のギリシャは約7%)。

また、「税の源泉は国内の生産活動」ということから、債務返済のために税収を増やす正しい方策が、好況時には税率アップ、不況時には景気刺激となることも明らかです。デフレ脱却を目指すアベノミクスは、財政再建の定石でもあるのです。(円高・デフレを放置したまま消費税率アップを決めた野田政権とは対照的です)