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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

少子化対策としての年金改革(前回記事の補足)

人口・少子化 社会保障

前回記事【子供を産まないのは自由だが、対価は支払わなければならない】の補足です。

年金制度以前の家族内所得移転の時代を想像してください。

ある日、若者の前に見知らぬ老人が現れ、「自分の老後の生活資金を出せ」と要求したとします。若者が「育ててもらってもいない人の面倒を見る義務はない」と答えたら、老人は「俺は自分の親の面倒を見たのだから誰かの子供に面倒を見てもらう権利がある」とわめき始めました。

この老人の主張に無理があることは誰の目にも明らかと思いますが、その無理が通っているのが今の年金制度であり、出産のディスインセンティブになっている可能性が高い、というのが前回記事の主旨です。(自分の親の面倒を見た=保険料を拠出した、誰かの子供に老後資金をもらう=年金を受給する)

なお、子育て負担と保険料負担は後の世代ほど高額化していますが、それが主旨を否定するものではない(そもそも主旨から外れている)ことも明らかです(実質所得も増加)。世代間の給付と負担のバランスの変遷を定量的に論じることが主旨ではありません。

日本の最重要課題が少子化対策であるなら、多くの現役世代が安心して働き・子供を育てられることから逆算して経済社会システムを作り直すことが急務になるはずです。労働や教育など幅広い分野において政府が手厚い支援(財政+サービス提供)を行う北欧モデルがある程度は参考になるでしょう。「グローバル競争に勝ち抜くためにもっと競争を」という方向は、亡国への道でしょう(「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」です)。