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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

アベノミクス成功に必要な構造改革とは

アベノミクス

4/11の記事「外人エコノミストが警告するアベノミクスの不安材料」で紹介した日本の事情に精通する英国の著名エコノミストSmithersが直近の株安・債券安を踏まえて新たに見解を示しています。

傾聴に値する指摘なので、以下に要点を列挙します(多少補足しています)。

  1. デフレは長期停滞の原因ではない。したがって、インフレは経済成長を促進しない(むしろマイナス)。
  2. 企業部門は過剰投資しているが、減価償却がそれ以上に過剰なため、構造的貯蓄超過となっている。これが日本経済の需要不足と財政赤字の根本原因である。
  3. アベノミクスは企業の投資促進を狙っているが、短期的には景気にプラスでも長期的には構造問題を悪化させる。
  4. インフレ→実質金利低下→投資増加は日本には不適切。
  5. 需要不足が企業の投資を減少させている→財政出動が企業のアニマルスピリットを刺激する、という議論は投資過剰の日本には当てはまらない。
  6. インフレによる実質所得低下と既に低い貯蓄率(グラフ参照)のため、インフレ→消費増加は見込みにくい。
  7. 債券市場のインフレ懸念増大→債券価格下落→財政危機・金融危機の恐れがある。
  8. アベノミクスの見通しはバラ色ではない。成功のカギは構造問題=企業部門の過剰貯蓄の解消であり、そのためには過剰な減価償却と法人税の率引き下げ(→配当増の促進)が必要。

7.については心配し過ぎに思えますが、極めて的確かつ重要な指摘が並びます。

アベノミクス第三の矢に関して用意していた記事とほぼ同内容でしたが、Smithersに敬意を表して先に紹介しました。第三の矢に関する記事は書き直して掲載する予定です。

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