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Think outside the box

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健康ランニングのtips②:脚は板バネ

健康

シリーズの要約は【ナチュラルランニングの超まとめ】をどうぞ。

スポーツの秋になったためか、ランニング関連記事へのアクセスが増加しているので、第5弾をお届けします。

以前の記事に詳しく書きましたが、ランニングを始めるにあたっては、ウォーキングからのモード切替が必要です。歩行と走行では脚の使い方が異なることを意識せず、歩くフォームの延長線上で走ることは怪我の元です。

歩行と走行の脚の使い方の違いについては、ハーバード大学リーバーマン教授の解説が参考になります。*1


CARTA:Bipedalism and Human Origins--Dan ...

11:13~のスライドにありますが、歩行時には倒立振子(inverted pendlum)*2、走行時には巨大な板バネ(mass-spring)として脚を使うように人体は出来ています。

ランニングとは片脚ジャンプを交互に繰り返すことであり、落下の衝撃をアキレス腱に弾性エネルギーとして貯め、その反発力で斜め上方に小さい角度でジャンプします。落下の反作用である地面からの反発力を前進に利用することが、エネルギー効率の高いランニングを可能にします。人種を問わず、一流ランナーの多くがこのようなフォームで走っていることは過去記事の動画を参照してください。下腿を前に振り出す歩くようなフォームでは反発力を利用できないため、スタミナの消耗が速まり、スピードも低下します。落下の衝撃によって膝や腰を痛める危険性も高まります。

着地の際に膝を深く曲げると、反発力が吸収されてジャンプに利用できなくなるので、曲げすぎないことがポイントです。縄跳びの際に、軽く膝を曲げたままでリズミカルに跳ぶ感じです。

脚を板バネのように使って地面からの反発力を利用して走るためには、股関節の後方の可動域を広げることが重要です。後方への可動域が広がれば、後足が地面から離れる瞬間の後脚と地面の角度*3が小さくなるため、反発力を垂直方向ではなく水平方向に多く向けられます(反発力のベクトルの矢印を寝かせる)。後脚側の骨盤を後ろ側に回転させれば、後足が地面に粘れるため、より大きな反発が得られます。

前傾姿勢になるのも、反発力のベクトルの角度を小さくするためです。直立姿勢ではベクトルの矢印が立ってしまうことはお分かりでしょう。

この人間本来のフォームでは、バネの役割をするアキレス腱と、伸びた後脚を縮める上腿の裏側の筋肉(ハムストリング)、脚を後ろから前にスイングする尻の筋肉を多用します。これらが衰えている人がいきなりこのフォームで走ると、腱や筋肉を傷めて健康とは逆効果になる恐れがあるので、柔軟や強化トレーニングも並行して行ってください。縄跳びもアキレス腱・膝・フォアフット着地のトレーニングとして効果的です。

健康ランニングのtips④:膝は曲げると上がる】に続く。 

お勧め記事(検索してください)

ナショナル ジオグラフィック日本版

研究室に行ってみた。チューリッヒ工科大学 バイオロボティクス研究室 飯田史也

*1:7/13【ベクトル分解で理解するナチュラルランニングフォーム】で紹介したアフリカ狩猟民の動画をリーバーマン教授も使っていました。16:26~です。

*2:正確には、バネと倒立振子の合成運動。

*3:脚の付け根と足裏のフォアフット部を結ぶ線と水平線の角度