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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

中国の不動産バブルが崩壊する日

中国の不動産価格は1980年代の日本をはるかに凌ぐ水準に高騰していますが、その一因は一人っ子政策(1979年~)にある、と唱える研究者がいます。

男系主義の中国では、男の子を得るために、妊娠した子が女だと中絶した夫婦が多かったと推定されています。そのため、通常は105:100程度の新生児の男女比が、120:100程度になることも珍しくありませんでした。

子供たちが成長して20歳代の結婚適齢期*1になると、稀少な女を巡って過剰な男の間で激烈な競争が必然的に発生します。

女が男に求めるのは経済力なので、男とその親は花嫁候補にアピールするために、ライバルたちよりも立派な住宅を購入しておく「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」への参加を余儀なくされます。

“If the matchmaker tells them they need to build a taller house, they make it a little bit taller than neighbors,” says Zhang. “Families are building two-story or three-story houses, but if you go to second or third floor, there’s no furniture at all—it’s only to show off their wealth… to make sure their son will get married.”

上のリンク先記事中のグラフ“Figure 4: Sex Ratios and House Price-to-Income Ratios”には、男が過剰な地域ほど住宅価格の所得比が高い関係が明瞭に示されています。この現象は都市に限らず農村にも発生しているので、不要なまでに広くて立派な住宅が中国各地に建設されていることになります。バブル期の日本のリゾートマンションブームを数十倍(それ以上?)にスケールアップしたようなものです。

もっとも、経済発展とともに中国人の男の子志向は弱まっている*2ため、あと十数年もすれば、結婚適齢期の男の過剰は緩和されます。さらに、高齢者の死によって空き家になる中古住宅も大量に市場に放出されるようになるため、住宅市場の需給バランスが反転することはほぼ確実です。

日本では、「狭い国土に多い人口」という共通認識に支えられていた土地神話が、最終的には出生率低下によって崩壊しました。日本よりも偏った人口構造の中国では、不動産バブルの崩壊は日本よりも激烈なものになりそうです。

日本、アメリカに続き、中国の不動産バブル崩壊が世界経済に悪影響を及ぼすことになるでしょう。

中国の不動産バブルと愛人の深い関係】に続く。

 

追記:BBCの関連記事

理想の女を“marriage hunter”に探してもらうリッチな男がいる一方で、寝室一部屋のマンションを買うためには飲まず食わずで200年間貯蓄しなければならない、と語る男もいます。

These days grooms are expected to provide a car, a good salary and real estate.

One young engineer I met in a Beijing park, Zhang Junfrei, told me that he would have to save up for 200 years to afford a one-bedroom apartment - and that is without eating or drinking.

バブル期の日本では男に「3高」が要求されましたが、現代中国では「自動車・高給・不動産」になっているそうです。

*1:一人っ子政策世代の最年長層は既に結婚適齢期を過ぎた30歳代に突入しています。

*2:韓国でも同じ傾向が見られます。