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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

日本の金融緩和に関するNY連銀エコノミストの考察

ニューヨーク連銀のエコノミストが日本の質的・量的金融緩和をブログで取り上げています。

4月4日の開始時点で予想されていた、日本銀行が国債を大量に買入れる→金融機関が国債に替わる金融資産購入に動く→一部は海外資産に→巨額の資本流出が引き起こされる→世界の資産価格に影響、のシナリオが現実化していない理由の考察です。

…it does point to an important constraint on the potential size. 

A review of simple balance-of-payments accounting identities points to limits in how much a shift in monetary policy can affect cross-border financial flows.

国際収支では

経常収支+資本収支=0 

の関係が成立します。 *1

資本収支=資本流入-資本流出

とすると、

資本流出=経常収支+資本流入

となるので、資本流出増加は、経常収支and/or資本流入の増加を伴うことが分かります。実際、2004-05年と2007-08年の資本流出増加においては、資本流入and/or経常収支黒字が増加しています。

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しかし、現在では経常収支黒字は大幅に縮小しています。輸出入の変化は資本移動に比べて緩慢なので、資本流入の急増がなければ、巨額の資本流出は起こらないことになります。(関連記事【貿易赤字と原発再稼働】)

…monetary expansion will not cause a surge in financial outflows unless it also induces a similar surge in capital flowing into the country.

以上、簡単な紹介でした。詳しくはリンク先を参照してください。

異論がある人は著者Thomas Klitgaardへどうぞ。

*1:資本収支に外貨準備増減を含む。誤差脱漏は無視。