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『ゴジラ対メカゴジラ』と日本的精神論

10日ほど前に話題になったtweet⇩で思い出したことです。

togetter.com

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

なぜ日本軍が精神論に走ったかについては、『未完のファシズム』の考察が的を射ているように思えます。戦争の帰趨が決戦での勝敗によって決まる時代から、国の生産力によって決まる総力戦の時代になると、米ソに対する日本の劣勢(リソース不足)は明らかなため、それを補う「何か」が必要とされ、「精神論」につながっていったというものです。 

未完のファシズム―「持たざる国」日本の運命 (新潮選書)

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book.asahi.com

結局、大和魂はアメリカの圧倒的な生産力に粉砕されてしまったわけですが、「最後は精神力が勝つ」という信念と敗戦の悔しさは残り、日本の対米勝利という果たせなかった夢をかなえる映画『ゴジラ対メカゴジラ』につながったと考えられます(沖縄返還の2年後という時期がポイント)。

ゴジラ対メカゴジラ [DVD]

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最後の沖縄決戦は、

  1. 沖縄の守護神キングシーサー*1メカゴジラを迎え撃つも、圧倒的火力の前に防戦一方に。
  2. 被爆怪獣ゴジラが到着・参戦するも、メカゴジラの猛攻で血まみれに。
  3. しかし、ゴジラが不屈の精神力で立ち上がり、新たな神秘的な技(体の電磁石化)でメカゴジラの動きを封じる。キングシーサーも肉弾攻撃で加勢。
  4. 二匹の協力でメカゴジラを撃破。

という流れですが、ゴジラ=日本(ヤマト、あるいは戦艦大和?)、キングシーサー=沖縄、メカゴジラ=アメリカ(米軍*2を象徴しているように見えますアメリカに蹂躙される沖縄を日本が救う、あるいは、日本兵大和魂が米軍の科学力・物量攻撃=鉄の暴風を打ち砕く、という願望が伝わってきます。

映画公開後も日本は経済成長を続け、技術力と人的資源では「持てる国」へと変貌したのですが、未だにその実力を過小評価してしまう悪い傾向があるように思えます。高齢化も進んできたのだから、精神力で血まみれに耐えるゴジラよりも、技術力・合理性で勝負のメカゴジラへの方向転換が必要ではないでしょうか。*3

www.youtube.com

メカゴジラの猛攻は1:55~

「遂にきた世紀の対決!!」が『世界最終戦論』を想起させます。

最終戦争論 (中公文庫BIBLIO20世紀)

最終戦争論 (中公文庫BIBLIO20世紀)

*1:沖縄の守護神なのに名前に英語(米語)が入っているところが気になります。

*2:メカゴジラの製作者ブラックホール第三惑星人=アメリカ人?

*3:ゴジラの気概は否定しませんが。