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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

国が企業に何をしてくれるかではなく、企業が国に何ができるかを問うて欲しい

アベノミクス

11/17のNHK「Biz+ サンデー ▽“賃上げ”は広がるか 各企業のホンネに迫る ほか」で、アベノミクスの成否の鍵を握る賃上げ動向を検証していました。

NHKの大手企業100社アンケート調査によると、「賃上げを検討する」が44社、「検討していない」が31社、無回答が25社、賃上げ方法(複数回答可)はボーナス増が24社、定期昇給が23社で、ベースアップは8社にとどまりました。業績好調にもかかわらず、企業が賃上げに消極的なことが伺えます。*1

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岸正浩解説委員は、第一線で働いた期間が「失われた20年」に重なる現在の経営者(主に50~60歳代)は、確信が持てない限り思い切った設備投資や人件費増加に踏み切らない(リスク回避の習性が染みついている)、と的を射た説明をしていました。ビジネスにはリスクを取るアニマルスピリットが不可欠ですが、「リスクを取らないこと」やコストカットを成功体験として学習したアニマルスピリットとは対極にある人々が企業の上層部を占めるようになったことが、日本経済停滞の一因になっているわけです。

ゲストの江上剛(作家・元銀行員)は「物価が3%ベースアップされるのだから、賃金もベースアップするべき」「安倍総理大臣がインフラ輸出等のセールスマンとして海外を回っているのだから、大企業はリードして応えるべき」と、日本企業のNATO(Not Action Talk Only)体質を批判していましたが、岸解説委員によると、経営者たちも「政府の要請を無視できない」「何らか影響してくる」と考えているそうです。

1990年代末からのデフレ停滞の原因は企業の過剰貯蓄なので、賃上げ余力のある企業から賃上げしていくことが原因療法になります。これは政府にも日本銀行にも不可能な、企業経営者でなければできないことです。

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岸解説委員は「円安など企業の環境がかなり良くなっているのは事実で、それを経済界はこれまで要求していたのだから、それに対してある程度の答えを出さなきゃいけない」とも言っていましたが、これは50年前に暗殺されたケネディ大統領の就任演説の“ask not what your country can do for you — ask what you can do for your country”に通じるものがあります。 企業経営者たちには国家社会のために賃上げの英断を期待したいものです。


President Kennedy 1961 Inaugural Address - YouTube

12:24~

 「企業は,株主にどれだけ報いるかだ.雇用や国のあり方まで経営者が考える必要はない」

 「それはあなた,国賊だ.我々はそんな気持ちで経営をやってきたんじゃない」

 94年2月25日,千葉県浦安市舞浜の高級ホテル「ヒルトン東京ベイ」.大手企業のトップら14人が新しい日本型経営を提案するため,泊まり込みで激しい議論を繰り広げた.論争の中心になったのが「雇用重視」を掲げる新日本製鉄社長の今井敬と,「株主重視」への転換を唱えるオリックス社長の宮内義彦だった.経済界で「今井・宮内論争」と言われる.

失われた〈20年〉

失われた〈20年〉

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*1:詳細は“NHK NEWS WEB 賃上げ 企業の本音は?”で検索