Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

ヤクザ≒投資銀行家

日本国内ではあまり知られていないようですが、みずほ銀行暴力団融資問題は海外で重大な関心を持たれています。そもそも、1990年代以降の暴力団取り締まり強化の背後にはアメリカ政府の意向が働いており、近年では圧力が一段と強まっています。

www.bloomberg.com

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奇妙なことに、最近の暴力団への圧力の大きな部分は日本ではなく米国発だ。同時多発テロ事件以後の米国は、国境を越えた組織犯罪への日本の取り締まりの甘さと世界を駆けめぐる不透明な巨額のやくざマネーに不安を感じている。米財務省は、最大の暴力団である山口組だけでも年間数十億ドルの資金を生み出していると概算している。

日本の対応に不満なオバマ政権は2011年に、金融機関にやくざの資産を凍結させる大統領命令を出し、12年に山口組をその対象ブラックリストに載せた。ブルームバーグ・ニュースが米情報公開法に基づき入手した資料によると、米財務省は日本で発行されたアメリカン・エキスプレスのカードなどを含め、約5万5000ドル(約555万円)の関係資産をこれまでに凍結した。やくざはもちろんだが、日本政府に覚醒を促す平手打ちのようなものだった。

Goldman Sachs with guns’すなわち「投資銀行+暴力=暴力団」という表現が言い得て妙なのは、「暴力団-暴力投資銀」と示唆しているからです。

投資銀行投資ファンドベンチャーキャピタルなど投機色の強い金融ビジネスでは、

  • リスクポジションや損切りに耐えられる精神力
  • 外部の有能な人材を活用する実力主義・機能主義
  • 変わり身の早さ・機動性
  • カネのためには相手をとことん追い込む非情さ・共感の欠如*1(→下の参考記事)

などの資質*2が有利に働きますが、これらは日本の金融機関ではあまり必要とされない(むしろマイナスに働くことも多い)ものです。そのため、これらの資質がプラスに働くヤクザ業界が投機的金融ビジネスのニッチを埋めることになったわけです。

テンプル大学ジャパンキャンパスのアジア研究責任者ジェフ・キングストン教授は11年の著書「コンテンポラリー・ジャパン」で、もし山口組が上場すれば業界内でトヨタのような存在感のある銘柄になるだろうと書いている。モルガン・スタンレーMUFG証券のチーフエコノミスト兼債券調査本部長、ロバート・フェルドマン氏はかつて、山口組を日本「最大のプライベートエクイティ・グループ」と呼んだ。

このことは、一時喧伝された「投資立国・金融立国」が亡国の自殺行為であることを意味します。勝者は

  • 米英系の投資銀行家等
  • 賭博文化が身に染みついている中華系
  • ヤクザ

となり、一般の日本人はカモにされてしまう可能性が高いためです。

ヤクザが自分たちのビジネスの有力なライバルになり得ることを認識しているアメリカ人の見る目の確かさにも感心します。

www.theguardian.com

… who are the owners of those major banks and corporations who figured out that if they want to make so much money, they need to get a psychopath in who will then turn the entire organisation into a ruthless money-making soul-destroying machine? That's pretty clever, isn't it? To find a psychopath to do that for you?*3

ヤクザマネー

ヤクザマネー

Contemporary Japan: History, Politics, and Social Change since the 1980s (Blackwell History of the Contemporary World)

Contemporary Japan: History, Politics, and Social Change since the 1980s (Blackwell History of the Contemporary World)

www.youtube.com

*1:投機的金融ビジネスに男が多い理由です。

*2:織田信長的です。

*3:強調は引用者。