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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

「出産する女は価値が低い」という市場の論理

人口・少子化

英独立党(UKIP)のファラージュ党首が、金融業界を例に「女は雇用主から見て価値が低い(worth less)」と発言して議論を呼んでいます。

"I think that young, able women who are prepared to sacrifice the family life and stick with their careers do as well, if not better, than men."

"I've noticed that the women that tend to get to the top and the women that tend to command the highest salaries tend to be women who haven't had families."

"I can't change biology."

例によって「性差別」との見当違いの批判がありますが、ファラージュ党首が指摘しているのは、市場に任せれば、女は「仕事か子供(出産)か」の選択を迫られる、という厳然たる現実です。

金融業界には1日15時間もざらの長時間労働カルチャーが浸透しているので、仕事と子育ての両立は事実上不可能です。

… young analysts agreed to work fifteen hours a day, and forgo anything resembling a normal life.

このことが、出生率低下の主因ではないにせよ、一因であることは確実です。

企業内の昇進競争→長時間労働→出産する女が脱落→男と出産しない女が勝ち残る、というのが社会的に望ましくないのであれば、長時間労働を厳しく規制するしか手はないでしょう。長時間労働は生産性を低下させているので、規制は企業にとってマイナスになるとは限りません。

“Time becomes an easy metric to measure how productive someone is, even though it doesn’t have any necessary connection to what they achieve.”

企業の利益を社会全体の利益よりも優先する「市場の論理」が行き過ぎたことが、このような事態を招いたことへの反省が必要ではないでしょうか。

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