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年金支給額減額を今さら騒ぐ不思議

厚生労働省が来年度から公的年金支給額を0.7%減額すると発表したことがニュースになっていますが、今さら騒ぐことでしょうか。

年金支給額は原則的には物価に連動することになっていますが、1999~2001年には物価下落を反映させなかった(特例的に据え置いた)ために、本来の額より2.5%膨れてしまいました。今回の減額は、膨れた分を三段階で本来水準までカットする「特例水準解消」の一環です。2013年10月の-1.0%は改定済みで、2014年4月(-1.0%)、2015年4月(-0.5%)のスケジュールになっています。

最近の賃金や物価は約0.3%上昇しているため、特例水準解消と合わせて-0.7%になるのは理に適っています。

一方で、インフレ率がまだ低いため、マクロ経済スライドの発動はさらに先送りされることになります。(参考【アベノミクスで苦しくなる年金生活の高齢者】)

年金の減額には批判も多いようですが、減額しなければ、

  • 保険料率引き上げ
  • 増税(→国庫からの補填)
  • 積立金の取り崩し

のいずれかが必要となります。近年では積立金にしわ寄せが来ています。

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財政見通しでは、積立金は100年先まで枯渇しないことになっていますが、このままでは早期の枯渇は避けられません。現在の支給額減額に反対することは、将来の給付原資不足と表裏一体であることの認識が重要です。将来の受給者=現在の若者は、今回の減額に賛成するべきでしょう。