Think outside the box

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NEC化するソニー

ソニーVAIO事業売却・テレビ事業分社化を発表しました。

何だかNECと化しつつあるように見えます。

経営判断の誤りが、ソニーに限らず日本メーカーのテレビ事業を苦境に追い込んだことは否定できません。

 ソニーは'97年から平面ブラウン管テレビ「WEGA」ブランドを発売したが、この商品の成功のために薄型液晶テレビへの切り替えが遅れたことも事実であった。出井伸之会長兼CEO(当時)は薄型テレビへの方針転換を決め、液晶パネル製造のパートナーにサムスンを選んだ。

 経済産業省や国内メーカーからは、テレビ技術の流出を危惧する声が上がり、国内各社に対する裏切りと見なされ、「国賊」と非難された。それでも出井氏は「国内メーカーとの提携は考えたこともなかった」と語っていた。

<中略>

 「ファイアウォールなんて、あってないようなものでした。そもそもパネルがあるからといってテレビができるわけではなく、やはり画作りの技術があって初めてテレビ画面ができます。画作りが弱いサムスンから聞かれれば教えるしかなく、ソニーの優れた技術がサムスン側に流れたことは否めません。

  また、サムスン側と一緒に働いていた優秀なエンジニアがヘッドハンティングされ、私が知る限りで50人以上が引き抜かれました」

政府と銀行に潰された日本企業の競争力~『不本意な敗戦 エルピーダの戦い』】で取り上げた、エルピーダメモリ再建の反面教師と言えます。

不本意な敗戦 エルピーダの戦い

不本意な敗戦 エルピーダの戦い

人員リストラした途端、人の流出と連動して、技術も流出してしまいます。これは経験的に絶対間違いのないことで、韓国企業や台湾企業は日本の電機メーカーのリストラのおかげでどれほど恩恵を受けたかわかりません。<略>日本の電機メーカーはリストラした分だけ弱くなっていきます。

生産の海外シフトを進め過ぎた結果、円安メリットを活かせない体質になっていることも痛手です(日本経済にとっても)。

円相場が対ドルで円安に1円振れれば、営業損益で30億円の悪影響が出ると語った。

目先のキャッシュフローを改善するために、過去の蓄積や将来のシーズを売り飛ばしているように思えます。巨大な潜在能力を有するプレイステーション3を「単なるゲーム機」に矮小化したことが分かれ道だったように思えて仕方ありません(赤字縮小に迫られていたことは理解できますが)

歴史のifですが、久夛良木ビジョンが進められていれば、アップル帝国に「低開発化*1」されることはなかったのではないでしょうか。

アップル帝国の正体

アップル帝国の正体

さよなら!僕らのソニー (文春新書)

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*1:ここでは、下請けにされて利益を吸い上げられること。