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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

ECBのマイナス金利に関する典型的誤解

金融

ECBが11日からdeposit facilityと超過準備に負の金利(-0.1%)を適用することに関する典型的な誤解記事がありました。

「預金しただけで金利を取られてしまう」ことを忌避する多くの主体がこれからは一斉にマーケットにマネーを投げ込むことを意味しているからである。

非常に気になるのは端的にいうと預金口座からマネーを追い立てて、欧州勢は一体どこにそれを導こうとしているかなのである。

ECBがマイナス金利を導入】の追記や【貨幣乗数を否定するイングランド銀行】などに書いていますが、

  • 負の金利が適用されるのは、銀行が流動性を取引するクローズドな市場なので、取引されるマネーは貸出等に回らない(回せない)
  • 市場の残高はECBがコントロールする

なので、銀行が中銀預金口座からマネーを引き出して株式等に投資することはありません。ECBは、余剰資金を抱えた銀行は「他行に貸す」か「ECBに金利を支払う」ことになると予想しています。

The more likely outcome is that banks either lend money to other banks or pay the negative deposit rate.

また、ECBが銀行に負の金利を適用することは、企業や個人の銀行預金金利が負になることを意味しません。ドラギ総裁は質疑応答で、"deep misunderstanding"があると述べています。

I think there is a deep misunderstanding here. The rates that we've changed are for the banks, not for the people. Of course, commercial banks may react to our decision by choosing to lower their rates if they think they should do so, and this would be then transmitted to savers. But it's not us. It's a decision taken by the banks. So it's completely wrong to suggest that we want to expropriate savers.

下はこのQ&A部分の動画

What does the ECB decision mean for me? - YouTube

誤解の上に論理展開された記事でした。