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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

インフレ率と長期金利の30年

インフレ率や金利の「水準感」が世代によって異なるという記事があったので、消費者物価と長期国債金利に関するデータ(グラフ)を一世代=約30年分掲載します。ご参考にどうぞ。

あるベテランのエコノミストによると、経済分析を生業にしているエコノミストですら、若い世代ほど日銀が掲げる2%のインフレ目標達成に懐疑的な見方が多いという。長く続いたデフレ経済の下で、インフレの実体験に乏しい一般の若い世代が、物価が上昇する世界を容易に想像できないのは無理からぬことだろう。

四半期データから作成しています。

インフレ率が跳ね上がっているのは、狂乱物価の1973年(第一次石油危機)、1980年(第二次石油危機)、1997年(消費税率3%→5%)2008年(コモディティバブル)、2014年(消費税率5%→8%)です。

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1985年のプラザ合意後、消費税率引き上げとエネルギー価格上昇以外で消費者物価上昇率が2%を超えた時期は、バブルのピーク前後以外にはありません。長期金利は、インフレ率からそれらの影響を除いたものとほぼ並行して動いています。

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1990年代後半から国債残高急増→国債暴落(金利急騰)が叫ばれる一方、長期金利は2%割れが定着しています。2012年以降は1%割れです。

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1998年度以降、企業が資金余剰を続けていることが、巨額の財政赤字と低金利が両立している理由です。

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「失われた20年」における政府債務の増加が、家計金融資産の増加につながっています。

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今後は、労働力人口の減少(→余剰供給力の消滅)が賃金・物価に及ぼす影響が注目されます。

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安倍政権が「残業代ゼロ」など、雇用制度をますます企業有利に変えようとする背景には、人手不足→賃金上昇を懸念する企業の意向が働いているのでしょうか。