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社会を破壊する「頭のいい」人たち

何らかの政策を行う必要が生じた際に、得てして障害になるのが「頭のいい」人たちです。「頭のいい」人たちには、普通の人には思いも寄らないことを信じ込む能力があるためです。

たとえば、イデオロギー色の無い普通の人は、「子供の頃から訓練していれば、自分もトップレベルのスポーツ選手、あるいはピカソモーツァルトのような芸術家になれた」とは思わないでしょう。持って生まれた才能・資質の差を理解できるからです。

ところが、この現実を認められない人が結構います。

認められない人は、

  1. 自分が「努力しても勝てない」ことを認めたくない感情型:【AERAの“「高学歴は美男美女」を斬る”を斬る 】
  2. 頭のいい人に多いイデオロギー型:【頭のいい人ほど厄介な理由

の二種類に大別できますが、問題なのは「頭のいい」人たちです。 彼らの多くは「人間には生まれつきの差はない」「男女の違いはない」「人種による違いはない(そもそも、「人種」など存在しない)」など、普通の人には理解し難い信念を持っていますが、往々にして社会的影響力が大きいので、それが世論や政策に与える影響は軽視できません。

米欧では、「頭のいい」人の影響は日本以上です。専門家までが(というよりも、“専門家”だからこそですが)、「訓練次第で誰でもボルト並みのスピードで走れる」という荒唐無稽な説を信奉しています。

研究者らはエリート・スプリンターの発達史が、広く行われている専門家による計画的訓練による「スピードは教授可能である」というコンセプトに矛盾する可能性を示唆している。これまでのモデルによれば、生まれつきの才能などというものは存在せず、10年間にわたる計画的な訓練(大雑把に言って10,000時間程度)を行うことで、様々な分野での専門的な知識、技能や体力を身に付けることができると考えられており、スポーツ技能も同様であると考えられて来た。

特に、文系知識人にその傾向が強く見られます。科学よりもイデオロギーを優先する心性のためと考えられます。

現在のところ、多くの学者や専門家、運動選手のコーチなども、才能がパーフォーマンスに与える影響の強さや、それを取り出して鍛錬してはじめて天性の才能を発揮させることができる、という実感については気づいているものの、とりわけ社会科学者など文系知識人の間で「10年間の計画的鍛錬」の有益性を好んで語る割合が依然として高いことから、ある種の制約も課されることになるわけである。

下のリンクは、上のリンク先で紹介されている論文ですが、「人間は白紙で生まれる」という信念(願望)を持つ人は、「速い人は子供の頃(訓練前)から速い」という事実を認めたがらないことを指摘しています。

Finally, we find remarkable the continued popularity of the DPM despite its empirical weaknesses and theoretical implausibility (Abernethy, Farrow & Berry, 2003; Hambrick & Meinz, 2011; Tucker & Collins, 2012; Ackerman, 2013; Detterman, Gabriel & Ruthsatz, 1998). We speculate that the model’s popularity reflects a more general desire to adhere to a “Blank Slate” view of human nature, whereby behavior is wholly shaped by the environment and that individuals have no inborn predispositions or talents besides the general ability to learn (Pinker, 2002; Tooby & Cosmides, 1992). Although contradicted by evolutionary theory and abundant empirical data, the Blank Slate remains popular, apparently because of its supposed benevolent consequences (e.g., that anyone can achieve expertise) (Pinker, 2002; Detterman, Gabriel & Ruthsatz, 1998).

イデオロギーや「信念」が現実認識や科学の進歩に及ぼす悪影響は、中世イスラーム世界(→衰退)やソ連(→崩壊)が好例です。

後天的に獲得した性質が遺伝されるというルイセンコの学説は努力すれば必ず報われるという共産主義国家には都合のよい理論であり、スターリンは強く支持した。

このようなイデオローグに支配されている北欧では、「平和で豊かな社会」が壊れつつありますが、日本も他山の石とするべきでしょう。特に、少子化や移民に関する議論において警戒が必要です。

 

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