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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

週刊ダイヤモンドの奇妙な特集記事「人口減少ショック!」

今年に入ってから、人口減少に警鐘を鳴らす報道が増えていますが、1年前の【シングルマザー奨励は少子化対策なのか】で危惧したように、 基本的な理解を欠いたものも目立ちます。

diamond.jp

「創成会議の推計も極端だが、『人口1億、出生率2%台』という政府の目標は達成不可能。責任がある政府が出す数字ではない」

そう切って捨てるのは、人口減少問題の第一人者、松谷明彦・政策研究大学院大学名誉教授だ。

出生率2%台」だけで、記者が基本知識を欠いていることが分かります。この「出生率」は合計(特殊)出生率のことですが、これは各年齢女性の出生率を合計したもので、単位は%ではありません。

次の記述も誤っています。

先進主要国の中で、まさに“独り負け”。同じ敗戦国で、日本と同じ人口トレンドにあるドイツでさえ、20年前後を境に、底を打ち回復基調に入るとみられているのだ。

2013年末に8080万人のドイツの人口は、2060年には6500万人まで減少すると予測されています。なぜ「20年前後を境に、底を打ち回復基調に入るとみられている」のか不明です。

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“専門家”にも問題があります。“人口減少問題の第一人者”は、10年前に以下のように語っていましたが、信じられるでしょうか。

www.asahi.com

今後は日本中のどこでも豊かな生活が築けるだけの基盤ができるというわけですから、少子高齢社会というのは、いわば国民みんなを豊かにする社会だと言うこともできると思います。

人口問題に関心が高まるのはよいのですが、誤った知識が広まることは問題です。もっと適当な専門家に取材した上で、記事を書いてもらいたいものです。

 

おまけ

少子化の主因が「育児負担の重さ」ではなく「女の要求水準の上昇→非婚化」であることに、一部の政治家や官僚は気付いていますが、バッシングを恐れて公言できない状況です。今年度の少子化社会対策白書には、男女の意識のギャップが非婚化につながっていることに言及したコラムがありますが、担当者が「察してくれ」ということなのでしょう。詳しくは【少子化社会対策白書と「新しい社会のためのシステム」】で解説しています。

 

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