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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

女性登用とリスクシナリオ

安倍政権の新成長戦略の一つ「女性が輝く日本へ」が本格的に動き始めました。まずは官庁・企業における女性役員・管理職の増加です。

しかしながら、【ノルウェーのクォータ制とヨーロッパの「上からのPC教化」】で説明したように、現実から遊離した数値目標は、企業活動を阻害する「後退戦略」になる危険性もあります。

また、【少子化社会対策白書と「新しい社会のためのシステム」】や【「草食系男子と負け犬女子」が生まれる構図】などで説明しましたが、少子化の主因は、

  • 女の経済力上昇(→男の相対的低下)
  • キャリア競争の激化

なので、女のキャリア上昇促進は、出生率引き上げに逆行する懸念もあります。日本の出生率が“高い”理由~専業主婦とブラック企業】で説明したように、香港、台湾、シンガポールに比べた日本の相対的高出生率の一因は、日本の女のキャリア志向が強くないことにあるからです。*1

男女の教育水準の同等化と男女雇用機会均等化が、日本社会を衰退させる少子化を招いたように、社会システムの変更は、思わぬ帰結を招く可能性があります。そのため、何手も先を読んで慎重に進めなければならないのですが、どうも思い付きで進められているように見えてしまいます。

博士: 僕が心配なのは、フランスはそのシステムが始まってまだ短いということです。その子どもたちはちゃんと育っているのかと。

結婚というのは、子どもが大人になって、また子どもを産んで大人になってというサイクルを、きちんと何世代も続けていくシステムの一部なんだと思うんですよ。子どもをつくるのは簡単にできると思うんですけれども、それをきちんと大人まで育て上げるっていう責任はとれるのか。新しいフランスのシステムの心配はそこですよね。

長くなりましたが、つまりですね、システムの欠陥というのは、場合によっては数十年、数世代の単位で、しかも思いもよらない所から、かなり深刻な形で現れるかもしれない、と。

この世界は、すごく頭のいい人がまずシステムを考える。例えば、「結婚というのはもう古いから、新しいシステムにしよう」とかね。いろいろ考えるわけです。でも、考えた時点では翌年まさか山菜が2つしか出てこないということには気がつかないわけです。問題が起きてから、修正するということとの繰り返しで、成熟した社会が出来ているんだと、彼は言うわけです。

もちろん、日本社会は変わらなければなりませんが、リスクシナリオも準備しておく必要があるのではないでしょうか。

 

参考記事


日産自動車 カルロス・ゴーン(完全収録版)(1) - YouTube


日産自動車 カルロス・ゴーン(完全収録版)(2) - YouTube

*1:夫を働かせて給料を「管理」することは合理的です。夫が鵜、妻が鵜飼いのようなものです。