読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

旅行収支改善と日本の地盤沈下

貿易収支が赤字化する一方、好調なのがサービス取引の一つの旅行です。4月には単月黒字化を達成し、近い将来には年間での黒字化も夢ではなくなってきました。*1

f:id:prof_nemuro:20140823134720g:plain

f:id:prof_nemuro:20140824083716g:plain

日本人の外国への支払が減少する一方で、外国人からの受取は増加基調にあります。その主因は、観光で訪日する外国人の増加です。*2

f:id:prof_nemuro:20140823130625g:plain

f:id:prof_nemuro:20140823130627g:plain

トレンドからの乖離と円の実質実効為替レートが相関していることは、訪日観光客の増加が主に、

  • 世界全体での観光客増加(β)
  • 円安(α)

によるものであることを示唆しています。円安にもかかわらず輸出数量を増やさない日本企業とは異なり、外国人は円安に敏感に反応しています。

加えて、東アジアに続き、東南アジアでも日本旅行人気が高まっていることもあります。国・地域別では台湾、韓国、香港、中国、タイの上位5つで観光者数の8割弱を占めています。北海道から沖縄まで日本各地に外国人の姿が見られるようになっています。*3

日本の人気が高まることは歓迎すべきことですが、旅行収支の大幅な改善は、日本の所得水準の相対的低下の結果でもあるため、あまり喜べません。*4

f:id:prof_nemuro:20140824002310g:plain

f:id:prof_nemuro:20140823130623g:plain

f:id:prof_nemuro:20140823130628g:plain

*1:外国人観光客は1・4・7月に多くなります。

*2:当記事では、日本政府観光局の統計ではなく法務省の「出入国管理統計」を用いています。

*3:アメリカやヨーロッパでも中国人が目立ちます。

*4:貿易収支悪化を埋め合わせるには焼け石に水です。