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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

デフレと需要不足の因果

一つ前(下)の記事の補足です。


低成長率の原因~デフレより人口減少 - Think outside the box

バブル崩壊後の就業者1人当たり実質GDP成長率を、デフレ突入の前後で比較します。消費者物価指数が対前年度比で下落に転じた1999年度を境とします。

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下の対数化したグラフの傾きが成長率を示します。1990年度を境に成長率が下方屈曲していますが、1999年度前後では下方屈曲は生じていません。

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  • 1980⇒1990年度:年率+3.4%
  • 1990⇒1999年度:年率+0.6%
  • 1999⇒2013年度:年率+1.0%

いわゆるリフレ派によると、デフレが実質成長率を低下させているはずですが、デフレ期の成長率はむしろ高くなっています。

デフレは需要不足の原因ではなく結果のように思えますが、リフレ派はどう考えるのでしょうか。診断が誤っていれば、治療法も誤っていることになるはずですが。


日本のデフレの原因は基本的に需要不足=白川日銀総裁 | Reuters

衆議院の会議録より、上の記事の白川(前)総裁の発言を引用します。

日本のデフレ、これは基本的に需要が不足をしているということが理由でございますけれども、ごく短期的に見た場合には、例えば、リーマン・ショック後、経済が大きく落ち込み、需要が不足した、その結果、需給ギャップが拡大したということがもちろんきいております。

一方、バブルが崩壊して長い期間、日本の物価上昇率が欧米対比、低いという原因を考えてきた場合に、もう一つの大きな需要不足の原因としては、先々の成長に対してなかなか期待が持てない、そのことが将来所得の低下につながって、またそれが支出の低下につながっているということでございます。

それでは、なぜ日本の成長、先々に期待が持てないのかというときに、これはもちろん因果はめぐるところはございますけれども、しかし、日本の成長力というものが徐々に低下をしてきている。その一つの要因としては、急速な高齢化のもとで需要が低下してくる、あるいは、そうしたもとでさまざまな負担、これは現役世代の負担ということも含めまして、将来の所得、実質的な所得がなかなかふえていかない、そうしたことが影響してきているということでございます。

そういう意味で、私が申し上げたいことは、こうしたトレンドとしての成長率の低下、こうしたものもデフレの原因である以上、こうした問題に取り組む必要があるということを申し上げております。

「こうした問題」が、日銀当座預金のブタ積みを150兆円に増やすことで解決するでしょうか。

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