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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

お勧め本『イングランド銀行の金融政策』

日本銀行の量的・質的金融緩和(QQE)に代表される非伝統的・非正統的金融政策の効果については、論者によって大きく評価が分かれていますが、日銀とイングランド銀行を比較検討することで、「明確な緩和効果は見出せない」との結論を導いているのが『イングランド銀行の金融政策』です。

イングランド銀行の金融政策 (世界の中央銀行)

イングランド銀行の金融政策 (世界の中央銀行)

コンパクトな本ですが、イングランド銀行の歴史から、金融調節手段の変遷、準備預金の付利の意味の詳しい説明など、 読んで損はない内容です。

本書のテーマである量的緩和の効果の検証とは直接関係ありませんが、印象に残ったのが以下に引用する箇所です。

イギリスは近年、金融立国路線をとってきた。そして、金融政策・金融規制は金融機関の不適切な行動を止めることに失敗した。イギリスは第二次大戦後、ヨーロッパの一小国となる選択肢しかとりえなかった。ポンド危機、英国病というのは停滞を象徴するものであった。そこから脱却しようとしたサッチャー改革以降の種々の動きは、現時点で考えるならば、所詮老大国の悪あがきにすぎなかったのでは、との感を抱かざるをえない。

金融立国路線による束の間の見かけ上の好調は、やはり徒花にすぎなかったのであろう。外国系企業以外の産業は消えてしまい、地方は疲弊している印象がある。地方都市に行っても、大都市のミニチュア版のショッピングモール以外には人が集まる場所もないような状態である。

バブル崩壊後の停滞から脱却しようとした小泉改革以降の種々の動きは、現時点で考えるならば、所詮老大国の悪あがきにすぎなかったのでは」としても違和感がありません。「イオンモールは増えるが疲弊する地方」の状況も似ています。

アベノミクスも「やはり徒花にすぎなかった」にならなければよいのですが。

 

参考:イングランド銀行の金融解説

 

こちらも参考に。

アメリカ連邦準備制度(FRS)の金融政策 (〔世界の中央銀行〕)

アメリカ連邦準備制度(FRS)の金融政策 (〔世界の中央銀行〕)