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中国の過剰供給力

中国の過剰供給力が世界にデフレを輸出するのではないか、というFTの注目記事です。


中国の物価が下がる時:デフレスパイラルの恐怖:JBpress(日本ビジネスプレス)

需要が中国内外で縮小し、多くの産業が慢性的な過剰生産能力に苦しんでいる。特に困っているのは鉄鋼やガラス、セメントといった基本的なコモディティー(商品)の業界であり、価格を下げ続けるしかないというケースが多い。

参考に、粗鋼生産量のグラフを示します。中国を除いた主要国は、年間数千万~1億トンの範囲に収まっています。日本の粗鋼生産量は年間約1億トン前後を続けています。

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ここに中国を加えると、まったく違った印象のグラフになります。

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中国一国で、その他の国合計に匹敵しています。毛沢東大躍進政策の野望が達成されています。

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ガラスでもフロートラインが大量に建設されるなど、日本の素材メーカー関係者を唖然とさせる供給力増加です。各地方政府が地元企業と結託して投資を競うため、全国では過剰投資になってしまう構図です。その結果、巨額の無駄な投資をしなければ、需給ギャップを埋められない状況に陥っているようです。ゴーストシティのスケールの大きさは桁はずれです(越後湯沢の比ではありません)。


China Builds Its Own Manhattan -- Except It's a Ghost Town - Bloomberg


China's Ghost Cities In 2014 - Business Insider

バブルと過剰投資が持続不能になれば、為替レート減価→輸出増加で需給ギャップを埋めるのが経済政策の常道ですが、中国がそれに踏み切ることは、世界にデフレが輸出されることを意味すると懸念されているわけです。*1

日本銀行が銀行から国債を買い入れて日銀当座預金を増やすことで、そのデフレ圧力を吹き飛ばせるでしょうか。


中国のシャドーバンキングに関するIMFの分析 - Think outside the box

*1:日本はバブル崩壊後にアメリカに円高誘導されたため、過剰債務/不良債権の処理が遅れることになりました。

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