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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

ロイターの悲観的コラム

当ブログとほぼ同じ見方のロイターのコラムです。


コラム:アベノミクス加速でも残る「失敗の芽」 | コラム | Reuters

「日本に必要なのは、より多くの負債やマネーではなく、より多くの人口だ。少子高齢化は総需要を減らしている。労働人口の縮小で日本の潜在的生産も落ちている。これは財政刺激策では解決できない」と、ハイ・フリークエンシー・エコノミクスのエコノミスト、カール・ワインバーグ氏は指摘。 

エマニュエル・トッドも低出生率を日本の「唯一の重要事項」と指摘しています。


日本人は少子高齢化という衰退を楽しんでいるのか:日経ビジネスオンライン

出生率が日本にとって、唯一の重要事項だ。その他のことはすべて、許容できる。

物価上昇の勢いも、今年の春をピークに減退しています。これまでのインフレの相当部分が輸入インフレだったことが分かります。

10月の全国消費者物価指数(CPI)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が前年同月比2.9%上昇したが、4月の消費増税の影響を除くと0.9%の伸びにとどまった。

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ロイターのコラムでは、GEの前CEOのウェルチが“the dumbest idea in the world”とする株主利益最大化礼讃の思想(the cult of shareholder value)が、日本経済の足を引っ張っている可能性も指摘されています。

日本経済が円安の波に乗り切れないもう1つの理由は、米国から輸入されて過去15年ほどで日本企業にも徐々に浸透してきた株主価値の礼賛にあるかもしれない。

賃金上昇をインフレ率以下に抑えつつ行うことができるのであれば、さらに好都合と、国際的な教育を受けた日本企業の経営陣は考えているのかもしれない。

"Idea"の力についてはケインズが指摘しています。

雇用、利子および貨幣の一般理論〈下〉 (岩波文庫)

雇用、利子および貨幣の一般理論〈下〉 (岩波文庫)

経済学者や政治哲学者の思想は、それらが正しい場合も誤っている場合も、通常考えられている以上に強力である。実際、世界を支配しているのはまずこれ以外のものではない。

“The dumbest idea in the world”に毒された人口減少社会が、持続的な成長を実現できなくても何の不思議もありません。問題は「いつまで粘れるか」でしょう。

So, while Abenomics can move its targets toward its goals, its ability to create a self-sustaining economic recovery is in doubt. 

Abenomics may well fail, but after the election it looks as if it will be given a robust test.

タスカが18年前に示した3つのシナリオのうち、「長いさよなら」が近いでしょうか。

不機嫌な時代―JAPAN2020

不機嫌な時代―JAPAN2020

ところで、低出生率と株主利益最大化に共通するのは、「個々の利益追求は社会全体の損失回避に優先する」という思想です。この思想が、日本社会全体を考えた政策・発言に対する批判・罵倒を正当化します。

  • 女性手帳」に対する批判
  • 「子供を産まないのが問題」との麻生発言に対する批判
  • 企業に賃上げを求める安倍政権に対する批判

「社会全体(や他者)など知ったことではない」という利己主義が日本を衰退させています。リベラル派にとってはそれが理想なのかもしれませんが。


低成長率の原因~デフレより人口減少 - Think outside the box


ミルトン・フリードマンというブラック・スワン - Think outside the box


内部留保か賃上げか - Think outside the box


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