読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

国の借金は減っている?

金融 財政・国債

早稲田大学助教が「国の借金は減っている」と主張しています。 

国=一般政府とすると、ネットの負債(金融資産・負債差額)、特に国債等は増加傾向にあります。*1

f:id:prof_nemuro:20141223224757g:plain

しかし、日本銀行が市中から国債等を大量に買い入れているため、政府と日本銀行を合わせた「統合政府」の民間に対する借金は減っているという理屈です。*2

f:id:prof_nemuro:20141223224759g:plain

f:id:prof_nemuro:20141223224800g:plain

とはいえ、日本銀行国債等(政府の負債)を銀行等から買い入れる代わりに、日銀当座預金*3(日銀の負債)を供給しています。銀行等の資産の内訳が「国債等→日銀預け金」に置き換わっているわけですが、これは統合政府の負債の内訳が「国債等→日銀預け金」に置き換わることを意味します。*4

f:id:prof_nemuro:20141223224803g:plain

f:id:prof_nemuro:20141223224802g:plain

日銀の負債も加えると、統合政府の負債は「減っている」どころか増えています。*5

f:id:prof_nemuro:20141223224805g:plain

飛ばし」を用いて「国の借金は減っている」と強弁するよりも、「国債発行を続けても、日銀にマネタイズさせれば(当面は)無問題」「リフレ≒マネタイゼーション」と正直に言った方がよさそうです。*6

f:id:prof_nemuro:20141226123420g:plain

f:id:prof_nemuro:20141223231133g:plain

金融政策だけでOKだったはずのリフレ派が、なし崩し的にマネタイズ支持者になっているようです。


インタビュー:アベノミクス極めて順調、構造改革断行を=浜田参与 | Reuters

マネタイゼーションをやってデフレを克服しなければ、ならない時もあるが、最も困るのはインフレ進行による大衆課税。それが起き始めれば止めるべきだが、起こる前に止めろ、という意見には反対だ。

マネタイゼーション→インフレ進行の実例。

Uncontrolled government spending accompanied the weak economy. In 1997, authorities approved unbudgeted expenditures, amounting to almost 3 percent of GDP, for bonuses to approximately 60,000 independence war veterans. Efforts to cover the payment with tax increases failed after trade-union-led protests, prompting the government to begin monetization (printing additional money to “pay” for the expenditure).

With a shrinking tax base and revenue that could not support expenditures and obligations, the government printed yet more money. Currency lost value at exponential rates amid an imbalance between economic output and the increasing money supply.

*1:「その他」の純資産額増加には、円安による対外証券投資増加が大きく寄与している。

*2:日銀が国債・財融債をあと500兆円買い入れれば、「国の借金」をひとまずゼロにできます。

*3:現在では、所要準備約8兆円を除いた分に0.1%の利息が付されています。現金のような無利子負債ではありません。

*4:「通貨は負債ではない」のなら、日銀は銀行等に資産価値ゼロの「紙切れ」を掴ませていることになります。銀行等の財務は大丈夫でしょうか。

*5:政府の負債を日銀に移して「減っている」ことにする一種の飛ばしです。飛ばしと言えば山一證券です。

*6:こんな「飛ばし」記事を書いて大丈夫なのかね?