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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

輸出産業における円安デメリット

円の実質実効為替レートは、約40年前の水準まで低下しています。

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急激な円安は、円が過大評価された環境に適応した(≒割安な輸入品に頼った)業界を直撃しています。


円安「デメリットの方が大きい」、企業の約半数が回答=帝国データ | Reuters 

デメリットの方が大きいと回答した業種は繊維・服飾品卸売、飲食店、飲食料品、繊維・服飾品製造、家具類小売などだった。メリットの方が大きい業種は再生資源卸売、機械製造、輸送用機械・器具製造、旅館・ホテル・精密機械・医療機械などだった。

輸出産業でも、輸入依存を強めた部門には打撃となっています。


好調のはずが…シャープ、最終赤字の可能性 円安、価格競争激化で下半期の収益低迷(1/2ページ) - 産経WEST 

急速に進んだ円安によって、海外で生産した白物家電の国内販売の採算が悪化したほか、主力の液晶パネルで価格競争が進んだことが主な原因。


シャープ高橋社長、「円安進めば生産国移す」 | 企業戦略 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト 

従来、輸出と輸入で影響はニュートラルと説明してきた。しかし正確な数値は話せないが、今の水準ではマイナス方向に働くことになる。円安影響は(海外生産している)白モノ家電で大きく、これから厳しくなると思っている。

家庭用電気機器は、1993年の円高(←クリントン政権の誘導)以来、海外シフトが鮮明です。家電は衣料品化(ユニクロ化)しているとも言えます。

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スマートフォンを含む通信機器も、2010年代になって貿易赤字が急拡大しています。2008年7月のiPhone発売が影響しています。


アングル:エレキ再生に自信示すソニー社長、スマホ・TVは「決断」も | テクノロジーニュース | Reuters

これまでのところソニーは、スマホ事業とテレビ事業は、ともに継続することを前提に中期経営計画を立てている。だが、あるソニー幹部は「あらゆる事業は永続しない。事業の撤退や売却は、ソニーでも普通にあり得ることは理解しなければならない」と述べ、グループ内に漂う緊張感を指摘している。

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電気機器合計でも、輸出は伸び悩む一方で輸入は急増し、貿易黒字は急減しています。円高に加え、1980年代までの技術的優位を喪失したことも響いています。

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円の過大評価が是正されること自体は日本経済にとってプラスですが、30年近く続いた環境の急変に対応する「痛み」が各所で表面化しているようです。