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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

中国経済と「アベノミクスの限界」

アベノミクス

アベノミクスの限界」を必死で否定しようとする記事です。

gendai.ismedia.jp

そもそも株安が進んだのは日本だけではない。米国も欧州も中国も株価は下がっている。

この点だけを見ても「株安はアベノミクスが失敗したからだ」という議論が破綻しているのは明白である。上に挙げた各紙は「アベノミクスの失敗で欧米や中国の株価も下がった」とでも言うつもりなのだろうか。まったくありえない。

海外でも株安が進んでいるからといって、「アベノミクスは失速気味」という見方が否定されるわけではありません。少なくとも、中国経済の変調に振り回されるほど内需の腰が弱いという見方は否定できないでしょう。日本経済は直接・間接的に中国様に依存していたことになります。

分析でもなんでもない。床屋政談レベルと同じである。

床屋政談はさておき、中国経済の変調が日本経済にも悪影響を及ぼしていることは間違いありません。アベノミクスの弱点は、消費主導の内需拡大ではなく、外需に頼ろうとしたことです。つまりは、2008年9月のリーマンショックで破綻した「史上最長の景気拡大」の再現に失敗しつつあるということです。*1

www.sankei.com

totb.hatenablog.com

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中国経済ですが、粗鋼生産量に関しては、2000年代以降に示した驚異的拡大を続けることは不可能と考えられます。既に2014年には対前年比で増加が止まり、2015年は12か月連続で前年同月比マイナスとなっています。

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ところで、小泉政権時に始まった史上最長の景気拡大(2002年1月~2008年2月)は、

  • 海外経済(特に中国)の高成長
  • 大規模円売り介入による円高阻止~内外金利差拡大による円安
  • 海外需要増大&円安による輸出拡大
  • 輸出拡大に誘発された設備投資拡大

というものでした。しかし、輸出産業は大増益となったものの、賃上げを通じた消費主導の景気拡大に移行できなかったため、リーマンショックによって大後退を余儀なくされました。

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前回の失敗を踏まえれば、海外経済に依存するよりも、国内消費拡大を軸とした経済成長が望まれるところですが、アベノミクスでは、いわゆる「インバウンド」など、海外需要への期待は史上最長の景気拡大期よりも明瞭です。大幅な円安誘導には、前回の景気拡大パターンの再現を期待する意味があったと考えられます。

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しかし、前回と異なるのは、

  • 海外経済の不振(特に中国が高成長から一転して急停止)
  • 輸出企業が輸出数量を増やさない(→国内生産よりも現地生産化)

点です。日本から中国への輸出数量指数も微減傾向にあります。

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絶好調なのはインバウンド観光(→爆買い)ですが、出国日本人数は対照的に3年連続で減少しています。日本人の相対的貧困化の反映と言えます。

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結局のところ、「外国に売る」ことを優先して日本人の実質所得増加を二の次にしていることが、「アベノミクスの限界」と言えるでしょう。このままでは、中国様が風邪をひいたら肺炎に罹ってしまうかもしれません(→一巻の終わり?)。*2

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*1:一応、マネタリーベース大量供給→予想インフレ率上昇→国内支出増加、のシナリオが描かれていましたが。

*2:中国の高成長が終わる局面で海外需要に「賭けた」わけですが、上げ相場の最終局面で買い参入する投資家(年金積立金管理運用独立行政法人?)を連想させます。