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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

本格化する(?)中国発の大収縮

1月の中国の粗鋼生産量は前年同月比-7.8%で、13か月連続の前年同月比マイナスとなりました。世界66か国計も前年同月比-7.1%で、世界経済の停滞色が強まっているようです。

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21世紀の世界経済が、中国経済の驚異的な発展に牽引されてきたことは、下のグラフからも見て取れます。

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原油価格の高騰にも大きく寄与したと考えられます。

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しかし、もはやこれだけの生産量と供給力を吸収するだけの需要は世界経済にはなくなってしまったようです。

www.sankei.com

同紙によると、中国政府は生産能力も在庫も過剰な鉄鋼業界で今後3年に、1億~1億5千万トンの生産能力削減を目指す方針。 

www.bloomberg.co.jp

中国の鉄鋼需要が減産を上回るペースで冷え込む中で、輸出は過去最高水準に増加。世界的な供給過剰で鉄鋼最大手アルセロール・ミタルやタタ・スチール、JSWなどの鉄鋼メーカーは困難な状況に陥っている。

中国は今月、国務院のウェブサイトで、粗鋼生産能力をさらに最大1億5000万トン削減する計画を発表した。これは既存生産能力の約13%に相当する。中国鋼鉄工業協会(CISA)によれば、既存の生産能力は推計12億トン。 

www.bloomberg.co.jp

代表的な薄板である熱延鋼板の中国国内のスポット価格は昨年12月に1トン当たり280ドルまで下落。ブルームバーグのデータでさかのぼれる03年以降で最低の水準で、1年前と比べると半値の水準だった。

1990年代後半からの日本経済も、「三つの過剰*1」と言われたバブルの負の遺産の解消に迫られましたが、中国もそれをはるかに超えるスケールの「整理」に迫られる段階に来たようです。それは必然的に、世界経済にとっても強力な収縮力として働きます。2008年のリーマンショックは金融セクター発の大収縮でしたが、今度は実体経済ダウンサイジングに備えたほうがよさそうです。

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

*1:雇用・設備・債務の過剰のこと。その解消が結果的には、雇用の不安定化・投資不足・企業の資金余剰の定着など、日本経済を「成長しにくい体質」へと構造変化させてしまった。