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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

女を輝かせて日本を滅ぼそう~リベラルには不都合なトリレンマ

少子化・ジェンダー

リフレ派が待望していた日本銀行の量的・質的金融緩和の大きな成果は、日本の停滞感(転落感?)の原因が、日銀のマネタリーベース供給不足(→デフレ)という金融面ではなく、人口減少というファンダメンタルズにあったことを明らかにしたことです。

リフレ派の教祖だったクルーグマンも、3月22日の国際金融経済分析会合でそのような分析を示しています。

We are seeing the limits of monetary policy. […] The effects are proving to be limited.

I would say that Japan does have some fundamental reasons for why it is hard to raise demand. The demography in Japan is uniquely unfavorable and the working age population is now shrinking at more than 1% a year.

人口減少の原因である低出生率こそ、日本が解決すべき問題と言うことです。

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出生率が日本にとって、唯一の重要事項だ。その他のことはすべて、許容できる。

出生率の低下は、高度成長期に生まれた女に生じています。下げ止まってはいますが、上昇に転じる兆しはありません。「希望出生率1.8」の実現の可能性は限りなくゼロに近いと言わざるを得ません。

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24歳→29歳→34歳→39歳時点の累積出生率は、

  • 1950年生まれ:0.57→1.53→1.92→2.02
  • 1975年生まれ:0.21→0.68→1.14→1.40

です。1.4が続けば二世代で人口が半減することになります。

出生率低下の主因は非婚化・晩婚化です。

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非婚化・晩婚化については、坂本の言葉が本質を突いています。

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いつの間にか、仕事の面で「女性が抑圧されている」って世の中がなりました。それで安倍首相なんかもいろんな政策をやっとるんでしょうけど「女性が安心して働けるように」っていう感じのものが多い。でもそれは自己中心主義の気持ちを、助長させるような政策に思えるんです。

男女雇用機会均等法ができて以降、家庭でも会社でも、女性と男性が同じような役割を果たすべきという考えが当たり前になりました。でも私はこれには断固反対です。男性と女性は本来、全く違うんです。同じようにしたら歪みが出てくるんは当たり前です。*1

「男と女は同じである」というイデオロギーに基づいて男女同等化を推進した結果、人口再生産が不能になる歪みが生じているわけです。「男と女は違う」ことを証明するために、「男と女は同じ」と仮定して矛盾を導く背理法のようなことをやっているのが日本を含む先進国です。

女は子供を産めるが男は産めないことが、女と男が生殖(≒結婚)の相手に求める条件の違いにつながります。

あなたのなかのサル―霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源

あなたのなかのサル―霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源

カエルやネズミ、ニワトリ、ゾウに至るまで、動物王国に上昇志向はつきものだ。地位が高いということは、一般的にメスならば食べ物に困らず、オスだとメスに困らないことを意味する。[…]進化にまつわるあらゆることは、生殖がうまくいくかどうかに集約される。だからオスとメスの方向性がまるで反対なのも、理にかなっている。 

メスは量よりも質を追求する。[…]オスがメスのもとにそのまま留まる動物では、やさしくて、危険から母子を守ってくれて、食べ物をとってきてくれるオスが好まれる。

西欧の生物学者がとらえる核家族とは、オスがメスを世話し、その見返りに貞節を求めるシステムだ。[…]女性は男性をセックスで誘い、最大限の保護と世話を手に入れる。[…]典型的なのは「セックスさせて食べ物をもらう」 取りひきに子どもがくっついた関係だ。

女が男よりも質重視であることは、地下アイドルの数が女≫男であることなどからも明らかです。生殖面では男は絶対的に不利な立場なので、かぐや姫に求婚した公達のように、女を満足させるために貢ぐ必要があります。現代では、それが食べ物からカネになっています。

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男は「女を養う」支払超がデフォルトですが、女は「男が自分を養う」受取超がデフォルトなので、その逆の「男を養う」を著しい損失と感じることになります*2。これが女の上方婚志向の根底にあります。

先進国における男女平等政策は「女は抑圧されてきた」が前提になっているので、女の要求を最大限実現することが目指されます("have it all")。「地位向上の代わりに下方婚で我慢して」とはならないわけです。*3

その結果、

  1. 女の上方婚志向(←本能)
  2. 男女の経済力・社会的地位の結果同等化(女が「輝く」)
  3. 社会の維持・発展

が同時に追求されることになります。しかし、男女の結果同等を進めると、女が結婚相手として満足できる男が減るため、必然的に非婚化・少子化が進んでしまいます。

jp.reuters.com

学歴で高収入を得て都会で働く女性にとって、ふさわしい夫を見つけることは至難の業だという。

14億人近い人口の中国では多くの男性がいるはずだが、社会的地位といったことが独身のキャリアウーマンにここでも立ちはだかる。[…]剰女とは違い、「剰男」はたいてい大都市で生活せず、収入も低い。

出生率が続けば、社会は維持できません。この三つは同時に成り立たないトリレンマの関係にあるわけです。事実、女の社会進出を積極的に推進したヨーロッパや東アジア、東南アジアの多くの国で、出生率が人口置換水準を大きく下回る事態が生じています。トリレンマを回避しているように見える国でも、「剰男」が途上国の女と国際結婚する裏技に頼るケースが多いのが実態です。*4

人間の本性に逆らった共産主義が自壊したように、男女の結果同等化を推進し続ければ、これまでのような社会の持続は極めて困難と考えられます。 

人間性はどこから来たか―サル学からのアプローチ (学術選書)

人間性はどこから来たか―サル学からのアプローチ (学術選書)

労働の性的分業は、カルチャー・ユニヴァーサル、つまり人間社会に普遍的な慣習の一つである。

人間は社会をどのようにも変えられるという考えがあるが、これは知られている限りでは長期的に成功した試しがない。 

中国が市場経済を導入してソ連のような崩壊を回避したように、人間の本性に逆らわない現実的な解決策が必要でしょう。男女の機会平等は当然としても、結果同等は求めない、つまり「片働き+専業主婦(夫)*5」の夫婦分業が有利になるように諸制度を整備することが求められます。未婚ワーキングプアを増やして日本社会を自壊に導く狂気の思想(↓)を否定しなければ、日本の未来はないでしょう。*6

president.jp

今の日本の給与体系は家族給といって、シングルインカム(世帯主一人の給料)で家族全員を養えるように給料を払う考え方ですが、これをやめる。家族給を職務給に変えて、年齢性別関係なく、やっている仕事に見合った給料を払うようにしたらいい。正規雇用者の給料を下げて、夫に600万円払っているのなら、夫に300万円、妻に300万円払うようにすれば、納税者も増えます。

toyokeizai.net

誰が結婚できていないのか。ざっぱくにいえば、それは非正規雇用の男性だ。

この問題の対処を急がなければならないのは、子供がいない人(↑)にとっては「自分の死=世界の終わり」なので、「自分の死後の日本社会がどうなろうが知ったことではない」という意識になる可能性が高いことです。特に、結婚して子供を持つ夢が叶わなかった人の場合、「成功者」への妬み・憎しみから、必要な改革に対する「抵抗勢力」になる可能性が否定できません。

「自分の夢を奪った日本死ね」と怒る人が増える前に、人間の本性に逆らったイデオロギーから脱却することが必要です。*7

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

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*1:強調は引用者。

*2:預金金利がマイナスのようなもの。

*3:自分が満足できる夫と結婚したために家事・育児を担当しなければならなくなることが「抑圧」、カネ・キャリア・満足できる夫・子供のすべてを手に入れる(have it all)ことが抑圧からの解放です。そのためには、家事・育児の低コストでのアウトソース先、すなわち低賃金労働者が必要になります。

*4:北欧の男―タイの女、台湾・香港の男―中国の女など。

*5:女と男の機会均等は保証されるので、バリキャリ女は主夫と結婚して養えばよいわけです。それを認められないことは、女と男が違うことを認めることに他なりません。

*6:と書いてはいますが、その可能性は限りなくゼロに近いと思います。

*7:「デフレからの脱却」よりも「男女同等イデオロギーからの脱却」を優先するべきでした。