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「保育園を増やしても子供の数は増えない」記事を勝手に補足

「保育園を増やしても子供の数は増えない」という記事が話題になっていたようなので、補足的に書いてみます(は過去記事からの抜粋)。なお、保育所問題については[保育]カテゴリにまとめています。

asread.info

  • 少子化問題の本当の原因は婚姻率の減少
  • 婚姻率の減少の原因は、若い男性の貧困化 

という結論は誤りではないのですが、肝心要が抜け落ちています。婚姻率低下の主因は若い男の貧困化ではなく男女の同等化です。*1

進化の過程で人間の女が獲得した生存戦略は「自分と子供のために夫に食料調達させる」なので、

  • 女の賃金労働者化が進む→夫の稼ぎに頼る必要が低下→非婚化

となるわけです。

あなたのなかのサル―霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源

あなたのなかのサル―霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源

西欧の生物学者がとらえる核家族とは、オスがメスを世話し、その見返りに貞節を求めるシステムだ。…女性は男性をセックスで誘い、最大限の保護と世話を手に入れる。…典型的なのは「セックスさせて食べ物をもらう」 取りひきに子どもがくっついた関係だ。 

美貌格差: 生まれつき不平等の経済学

美貌格差: 生まれつき不平等の経済学

容姿に対して男女で反応があまり違わない一方、教育水準の高い男性ほど女性に好まれるが、女性の教育水準に関してはそういう傾向はあまり強くないという結果が得られている。[…]女性たちは容姿よりもお金を稼ぐ能力を示す特徴のほうを重視するようである。

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結婚意欲がある女でも、「夫に養わせる」本能があるため、自分より低収入の男は結婚対象外になります(自分が夫を養うことになってしまう*2)。いわゆる女の上方婚志向です。*3

「若者にカネを渡せば少子化問題は解決する」と思いたがる(→政府を悪者にしたがる)人が多いようですが、事はそう簡単ではありません。

女の経済力向上が、結婚に求める「恋愛による感情的満足」の比重を高めたことも非婚化要因です。

ケミストリーオブラブ―恋愛と脳のメカニズム

ケミストリーオブラブ―恋愛と脳のメカニズム

われわれの社会では、教会とか大家族制度とかのような伝統的組織が人間生活の中で果す役割りがますます減少し、個人の自由(政治的、経済的、社会的)が絶えず増大し、女性に与えられる地位と尊重がしだいに増し、人々の大きな部分が経済的窮乏から比較的解放され自力で生計を支える力が増大したため、人々が恋愛による感情的満足を追求することが比較的自由になったのである。

個人の自由意思が重視されるようになったことは、結婚に対する周囲の働きかけ(圧力)を弱めることにつながりました。

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その結果、恋愛体質ではない人(特に男)は結婚する切っ掛けを失い、非婚化が促進されました。

学校の授業でダンスのために男女のペアを作らせることを想像してください。タイムリミットを設けずに「好みの相手を見つけてペアになれ」と指示を出せば、いつまでたっても相当数の男女がペアを作れずに残ることは容易に想像できるでしょう。全員をペアにするためには、教師が圧力をかけて生徒の希望を封印(妥協、我慢)させる必要があるわけです。

ゆとり教育の失敗の一因は、「圧力をかけなければ勉強しない子」への手当てが不十分だったことですが、少子化問題も同じで、個々人の自由を尊重した結果、圧力をかけなければ結婚しない(できない)人たちが取り残されてしまったことにあります。

「結婚のタイムリミット」の意識が薄くなったことも、出産のタイムリミットに引っ掛かってしまう女を増やしています。出産もスポーツと同じで、30代になると身体的パフォーマンスの低下が加速します。第1子の平均出産年齢は30年間で約4歳上昇していますが、この遅れが「通算成績」を引き下げることは明らかです。

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以上をまとめると、

  • 男女平等や自由を追求→男女のミスマッチが大量発生→非婚化→少子化

という構図になります。「行き過ぎたリベラル思想は国を滅ぼす」わけです。*4

現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」)

現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」)

ダーウィニアン・レフトは以下のことをすべからず*5

  • 人間の本性の存在を否定すること、ならびに人間の本性は元々よいものである、あるいは限りなく変えられると主張すること  

ダーウィニアン・レフトは以下のことをすべし

  • 人間の本性というものがあることを受け入れ、それについてもっと知ろうとすること。そうすれば人間はどういうものかについての証拠のうち、最も利用できるものに基づいた政策が可能である

さらに詳しくは参考記事をどうぞ。

totb.hatenablog.com

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おまけ

保育所問題の構図は、銃社会Fランク大学の問題と共通します。これについては別記事で書く予定です。

*1:男女の同等化が若い男の貧困化の原因の一つ。

*2:ペットを考えれば分かりますが、人間は「可愛い」生き物を保護・世話したいと感じます(⇒女は愛嬌)。女にとってほとんどの男は「可愛い」とは対極の存在であるため、養おうと思うことはまずありません(例外は息子)。キモくて金のないおっさんは、拾われる可能性のある野良猫に劣るわけです。

*3:女が自分より格下の男を好まないのは本性であって、リベラル学者が言うような「社会的に作られた」ものではないことは、普通の人であれば10代には気付くでしょう。

*4:新自由主義が経済成長率低下・格差拡大を引き起こしていることと本質は同じ。フェミとネオリベは同じ穴の貉で平等社会の敵です。

*5:強調は原文では傍点。