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慢性デフレのきっかけは消費税増税ではなく金融危機

こんな記事があったので簡単にコメントします。

www.sankei.com

もともと日本経済が慢性デフレに陥ったきっかけは9年度の橋本龍太郎政権による消費税増税と歳出削減である。

19年が経過して当時の記憶が薄れているのかもしれませんが、 慢性デフレの主因は企業部門が資金不足から資金余剰に転換したことであり、その切っ掛けは1997年4月の消費税率3%→5%への引き上げではなく、11月に起こった金融危機です。*1

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金融危機を契機に、金融部門では不良債権処理、企業部門ではいわゆる「三つの過剰」の解消が本格化しました。これによる支出削減(特に人件費)がデフレを招いたということです。

7か月前の消費税率引き上げが日本経済悪化の原因と思い込んでいる人も少なくないようですが、その見方は正しくありません。

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日本経済停滞の原因が日本銀行(金融政策)and/or財務省(財政政策)による引き締めにあるという思い込みが、真因の「企業部門の行動原理の大転換」を見えなくしているようです。*2

totb.hatenablog.com

経済停滞の原因を消費税増税などの緊縮財政に求める人もいますが、それは「従」であって「主」はあくまでも企業部門にあります。

*1:3日に三洋証券、17日に北海道拓殖銀行が経営破綻、24日に山一證券が自主廃業申請。

*2:「三つの過剰」解消後も企業が人件費抑制や資金余剰を続ける背景については後日の記事で。