読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

日本は「世界的にも異常な男女差別の国」か

朝日新聞記者が日本のことを「世界的にも異常な男女差別の国」と言っています。

「日本の男女格差111位は中東レベル」と言う時、G7に入り、治安も保たれ、民主主義も、報道の自由もある日本で、この男女格差は異常なことと考えるべきだろう。

その根拠となっているのが世界経済フォーラム(WEF)のジェンダー・ギャップ指数(GGI)ですが、これがグローバル企業の価値観を反映したものであることは指摘済みです。

totb.hatenablog.com

同じような指標でありながら、なぜかあまり取り上げられないのが国連の『Human Development Report』に含まれるGender Inequality Index(GII)です。2015年のランキング上位は、

  1. スロベニア
  2. スイス
  3. ドイツ
  4. デンマーク
  5. オーストリア
  6. スウェーデン
  7. オランダ
  8. ベルギー
  9. ノルウェー
  10. イタリア
  11. フィンランド
  12. アイスランド
  13. シンガポール
  14. フランス(13位タイ)
  15. チェコ
  16. スペイン
  17. ルクセンブルク
  18. イスラエル
  19. オーストラリア
  20. ポルトガル
  21. アイルランド
  22. キプロス
  23. リトアニア
  24. 韓国(23位タイ)
  25. カナダ
  26. 日本
  27. リビア
  28. ポーランド
  29. ギリシャ
  30. クロアチア

となっています。WEFのGGIでは5位のルワンダは80位、同7位のフィリピンは89位、同10位のニカラグアは95位です。国連のGIIでは日本を批判する材料にできないことが、GIIがほとんど報道されない理由でしょう。

日本を批判する人々が、日本の女が抑圧されて生きづらい証拠とするのが低出生率ですが、アジアでGIIが日本より上位のシンガポールと韓国は日本よりも出生率が低くなっています。女の社会進出が進んでいるとされる台湾と香港も同じです。

f:id:prof_nemuro:20161103182209g:plain

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

シンガポールの「女性活用」が周辺国から働きに来たメイドを安く使うことで成り立っていることも重要です。古代ギリシャの民主的市民社会が奴隷制の上に成り立っていたことと似ています。

日本では、何が、女性を政治、経済、社会から排除し、社会の発展を阻害しているのだろうか。女性の社会進出を阻む要因が明確な中東で、女性たちの話を聞いてきた経験から考えるなら、問題の所在が見えにくい日本の状況は、中東よりも深刻に思える。

と、「問題があるに違いない」と決め付けていますが、

  • ×排除されている|○参加する必要性を感じていない
  • ×問題の所在が見えにくい|○問題が見えるほど大きくない

という解釈のほうが自然です。ルワンダでは大虐殺で働き盛りの男が減少したこと、フィリピンでは格差が大きいことが女の政治・経済・社会進出につながっていますが、どちらも日本が見習うことではありません。

「日本は女が異常に差別される国」のはずですが、「男のと女の子のどちらがほしい」という質問に「女」と答える夫婦の割合は1980年代よりも増えて女>男が定着しています。女がひどく差別される社会で、このような結果になるでしょうか。

f:id:prof_nemuro:20161103182206g:plain

そんなに日本の女が差別されていると思うのなら、娘をアフガニスタンソマリアに嫁がせればよいでしょう。

とにかく、このような指標はある種の価値観や意図に基づいて作成されるものであることには留意が必要です。「G7に入り、治安も保たれ、民主主義も、報道の自由もある日本で、この男女格差は異常」と、GGIが異常な指標と考えられないようではジャーナリスト失格でしょう。

フェミニストネオリベが言うところの男女平等とは「夫を年収600万円から300万円に賃下げして、妻も働かなければ生活できないようにする」ことですが、これを望む人はどれだけいるでしょうか。

president.jp

正規雇用者の給料を下げて、夫に600万円払っているのなら、夫に300万円、妻に300万円払うようにすれば、納税者も増えます。

参考

もちろん、現実には中東の男女格差は歴然としてあるのだが、イスラムの考え方を発展させる形で女性が社会進出することで、将来、男女格差が縮まる可能性があるのではないかと思う。

イランの合計出生率は既に人口置換水準を下回っていますが、これには1979年の革命後、女子教育に力を入れたことが影響しています。表面上は男女差別があるようでも、本質的には男女平等が進んでいることになります。*1

f:id:prof_nemuro:20161106122532g:plain

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

*1:結婚・出産を男がコントロールできなくなっているということ。