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欧米のリベラリズムは共産主義の後継

Brexit、トランプ当選、「極右」政党の躍進と、欧米で多文化共生・グローバリズムを掲げるリベラルエリートへの大衆の反乱が続いています。反エリートには反ロシア的ではない特徴がほぼ共通しています。

www.newsweekjapan.jp

東欧のブルガリアモルドバ、それにアメリカで、ロシア支持を表明していた候補が相次いで大統領に当選を果たした。

3人の次期大統領には共通点が多い。全員、親欧米の既存の政治エリートが自国を破滅に導いていると主張している。

エマニュエル・トッドは、ヨーロッパがロシアとの「潜在的戦争状態」に入っていると分析していましたが、

①ここ五年の間に、ドイツが経済的な、また政治的な面で、ヨーロッパ大陸のコントロール権を握った。

②その五年を経た今、ヨーロッパはすでにロシアと潜在的戦争状態に入っている。

反エリート勢力は、エリートが進めてきた「対ロシア戦争」にも反対しているわけです。

この構図は、リベラリズム共産主義の後継であるとすれば理解しやすくなります。

欧米のリベラリズム共産主義は、どちらも理想・理念に立脚した左派的なイデオロギーです。共産主義はインターナショナル、リベラリズムはグローバルと、「もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました*1」であるところも共通します。リベラル勢力は旧共産圏で「○○革命」を煽動しましたが、これはコミンテルンの世界革命と似ています。

ここで思い出すべきは、ロシアが共産主義の第一の被害者であったことです。

最後の転落 〔ソ連崩壊のシナリオ〕

最後の転落 〔ソ連崩壊のシナリオ〕

連邦の一体性を維持するために、クレムリンの指導部は、帝政時代から引き継いだ植民地に甚大な譲歩をしなければならなかった。

ソ連システムの核心部は、まさしくロシア共和国、過重搾取され、麻痺してしまったその人民に他ならない。……現在の均衡状態において、ソ連システムは、その中核部を搾り尽くしているわけである。

この観点に立てば、ロシアが共産主義の後継イデオロギーである欧米リベラリズムを警戒するのは当然でしょう。

欧米のリベラルエリート(上)がマイノリティ(下)に味方して大衆(中)を蔑視・攻撃するのも、共産国において上が下を焚きつけて中を粛正した構図と同じです(例:文化大革命クメール・ルージュ)。  

フランスの国民戦線のルペン党首はEUをソ連になぞらえていますが、

time.com

The European Union is objectively a total failure. It’s a social failure, it’s an economic failure, it’s a failure in terms of power, it’s a diplomatic failure. They are doing exactly what they did in the Soviet Union.

ソ連システム=リベラリズムクレムリンの指導部=リベラルエリート、過重搾取され、麻痺してしまったロシア住民=庶民、植民地=移民と置き換えるとぴたりと重なります。

共産主義に相対している間は隠されていたリベラリズムの本当の姿が、共産主義の崩壊によって表に出てきたということでしょう。お題目は立派な共産主義が崩壊したように、人間の本性に反したリベラリズムが幸福な社会を作り出すことは不可能のようです。

最近のリベラルエリートへの反抗が、結局はハンガリー動乱プラハの春のように鎮圧されてしまうのか、それともベルリン壁崩壊へと続く道なのか、注目されるところです。

現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」)

現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」)

二〇世紀に入り、人間は完全であるという夢は、スターリンソ連文化大革命下の中国、ポル・ポト政権下のカンボジアで大変な悪夢と化した。そしてこの悪夢から目覚めた左派は大混乱に陥ったのである。

人間の本性についての現実に目をつぶると不幸な結果を招く恐れがある。階級制度について考えてみよう。

議論したいのは、平等をめざした革命の中で指導者が裏切りを行わなかった例はあるのか、今後こそ革命はまったく違った結果になるはずだと毎回我々が夢見てしまうのはどうしてか、ということなのである。……階級制度をなくそうとしてもそれは、革命家が思うほど簡単なことではないと言いたいのである。左派はこういった現実を肝に銘じておかなければならない。そのために左派は、我々の本性は進化の産物であるということを理解し、受け入れるところから始めるべきである。

動物農場―おとぎばなし (岩波文庫)

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おまけ

日本のリベラルも偏向しています。

diamond.jp

なんといっても、マイノリティの迫害を正面から訴えてきた候補が大統領になるという意味は大きい。

女性蔑視発言や、移民に対する差別発言などを繰り返す候補の支持を表明するのは勇気がいります。

トランプが追放を訴えていたのは「不法」移民ですが、それを移民一般にすり替えています。トランプがヒトラールワンダ大虐殺の扇動者のように「マイノリティの迫害を正面から訴えてきた」というのはfact-checkをクリアできないでしょう。

アメリカの不法移民は総人口の3.5%と推計されていますが、これは日本では約450万人に相当します。仮に日本に中国人、韓国人、ベトナム人、パキスタン人、バングラデシュ人、ナイジェリア人などが450万人も不法に上陸して居座っても、リベラルは「強制退去=迫害」と大声で喚くでしょう。*2

「女性蔑視発言」も、特定個人あるいはある種の属性の女に対する暴言を女全体に拡大する誘導です。

edition.cnn.com

トランプはディベートにおいて司会者の「女性蔑視発言」に関する質問に"Only Rosie O'Donnell"と答えて会場の男女からから拍手を浴びています(これに続いて反ポリコレ発言)。

一方、ヒラリー・クリントンもサンダースとのディベートにおいて「自分は女なのでエスタブリッシュメントではない」との主旨の発言をしています。

www.theatlantic.com

“Honestly, Senator Sanders is the only person who I think would characterize me, a woman running to be the first woman president, as exemplifying the establishment,” she said. “And that it is really quite amusing to me.”

「ヒラリー不支持=差別」と決め付けるリベラルもいました。

www.huffingtonpost.jp

個人の問題を「女の問題」にすり替えて反論を封じるポリコレ論法の典型です。

totb.hatenablog.com

*1:by 安倍総理大臣

*2:日本は敗戦前後の不法入国者に居座られてしまいましたが。