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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

[雑感]男性保育士と輸入思想

リベラル的正論と人間の本能の衝突を示す好例です。

togetter.com

www.asahi.com

社会福祉法人日本保育協会によると、男性保育士の登録者数は、10年前の約2万人から昨年は約6万4千人に増えたが、全体で見るとまだ5%程度だ。

最近も、男性保育士に娘のおむつ替えをしてほしくないという保護者の声を巡って議論が起き、ツイッターでは「男性保育士の存在を否定された」と嘆く声が寄せられた。

ヒトに近い動物では、子育ては雌の役目で、子に接近する父親以外の雄は危険な存在です(例:熊)。なので、人間の母親が夫以外の男が子供に接近することを警戒するのは自然なことです。*1

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www.smh.com.au

スポーツに人種別・民族別はなくても男女別はあるように、性差は人間にとって極めて重要です。そのため、「人間は他の動物とは一線を画する理性的存在」や「性差は存在しない」とするリベラルの理念を強要すると、多くの人にとっては極めてストレスフルな社会になってしまうのです。

個人で女児の子守(ベビーシッター)を雇う際に「男でも全く気になりません」と言い切れるリベラルの鏡はごく少数でしょうが、大多数がその少数派への服従を強要されるのがリベラル社会です。

この問題でもう一つ感じるのは、日本人が外来思想を馬鹿正直に実践することで自滅していることです。 

男女平等が進んでいるとされるヨーロッパでも、男の保育士やベビーシッターは数%に過ぎず、完全に女の仕事です(データは2014~2016年)。

建前と本音あるいは顕教密教のように、リベラル先進国では「男女平等」を掲げながらも現場は必ずしも硬直的ではありません。*2

ところが日本では「『正しさ』を実現するために、親の要望は一切無視してわざと男の保育士に着替えさせる」という原理主義的な思考になりがちのようです。

輸入思想を杓子定規に実践して失敗した例は他にも多々あります。

  • 小選挙区制→二大政党制どころか政治(家)の劣化
  • 株主主権→世界一の賃金抑制と世界最低の経済成長率
  • 企業ガバナンス改革→無能独裁
  • 内部統制→従業員の負荷増大・消極経営

diamond.jp

J-SOXで社員に膨大な書類の作成をさせるのは止めようではないか。一般社員は疲弊しモラルも下がる。その上、SOX法移植過程で日本企業内部にアメリカ流の「性悪説」が蔓延することになる。これでは日本企業が本来持っている「強さ」が衰退してしまうように思う。

米国の一部企業の失態を尻拭いする異国の制度に、過度にまじめに付き合う必要はない。

私は内部統制やSOX法企業改革法)がアメリカを真似して導入されて以来、「過度の内部統制が会社を潰す」と考えています。

企業性悪説の学者や政治家は、これを日本に直輸入してしまいました。

過度の内部統制を大して理論的考察もなく輸入した学者さんたちは、本当に「罪あり」です。 

日本改造計画

日本改造計画

(↑ 日本破壊計画・国民の生活は二の次)

コブラマングースを見て「マングースを輸入して放てばハブを退治してくれる*3」と考えた東大教授と同類の浅知恵によって日本の経済社会が弱体化しているのです。

外来思想を「造り変える力」が日本の強みだったのに、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。

芥川龍之介 神神の微笑

 「それは何人でも帰依するでしょう。ただ帰依したと云う事だけならば、この国の土人は大部分悉達多の教えに帰依しています。しかし我々の力と云うのは、破壊する力ではありません。造り変える力なのです。」

「事によると泥烏須自身も、この国の土人に変るでしょう。支那や印度も変ったのです。西洋も変らなければなりません。我々は木々の中にもいます。浅い水の流れにもいます。薔薇の花を渡る風にもいます。寺の壁に残る夕明りにもいます。どこにでも、またいつでもいます。御気をつけなさい。御気をつけなさい。………」

儒教仏教キリスト教よりもリベラリズムが強力だったのでしょうか。

おまけ

現実に存在する性差(→男女の役割分担)を否定すると、人口再生産に不可欠な男女のカップリングが阻害されるため、社会の先細りが不可避です。

10年前に「コミュ障男は一人で死ね」と言っていた上野千鶴子が「人口減少と衰退を引き受けるべき」と言うようになったことは、フェミニズムが社会の持続と相容れない思想であることを示しています。

totb.hatenablog.com

totb.hatenablog.com

*1:医療は特殊な専門性を要する人間固有の行為ですが、保育はそうではありません。なので、「男の医師はOKなのだから同じ専門職である保育士も男でOKのはず」とはなりません。

*2:死刑廃止の一方でテロリストは現場で殺害。

*3:ヤンバルクイナアマミノクロウサギが危機に。