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Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

[グラフ]利益(と雇用)増の社会的責任を果たす日本企業

内閣府「国民経済計算」から雇用の推移を確認します(1994~2015年度)。

雇用者数は過去最高ですが、賃金・俸給は1997年度のピークを大きく下回っています。

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1人当たり労働時間は減少傾向を続けています。

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1人当たり賃金・俸給も大きく減少しています。

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1997年度=100として指数化します。

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企業は労働時間が短い労働者を多く雇用することで総労働時間(マンアワー)を維持しています。

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賃金・俸給と雇用者数の推移は、1997~2003年に労働市場に構造的変化が生じたことを示しています。

この時期には、消費者物価にも異変が生じています。財価格は下がり、サービス価格は上昇が止まっています。

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増加している「労働時間が短い安上がりの労働者」は女と高齢者です。

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外国人も急増しています。

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以前は働く必要がなかった女と高齢者が低賃金労働者として駆り出されたことが「雇用増加」の本質です。

設備投資による生産性向上から低賃金労働者による人海戦術に構造転換したことで、企業は資本効率を高めて利益と配当金を大幅に増やすことに成功しています。

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ミルトン・フリードマンの"there is one and only one social responsibility of business – to use its resources and engage in activities designed to increase its profits"に従うと、日本企業は立派に社会的責任を果たすようになったと言えるでしょう。賃上げに消極的な財界を批判する人がいますが、利益増加という唯一の社会的責任を果たした上に雇用も増加させているのだから、むしろ称賛しなければならないはずです。その結果、格差が拡大しようが非婚化・少子化が進もうが日本が二流国に転落しようが知ったことではありません。*1

失われた〈20年〉

失われた〈20年〉

「企業は、株主にどれだけ報いるかだ。雇用や国のあり方まで経営者が考える必要はない」

「それはあなた、国賊だ。我々はそんな気持ちで経営をやってきたんじゃない」

94年2月25日、千葉県浦安市舞浜の高級ホテル「ヒルトン東京ベイ」。大手企業のトップら14人が新しい日本型経営を提案するため、泊まり込みで激しい議論を繰り広げた。論争の中心になったのが「雇用重視」を掲げる新日本製鉄社長の今井敬と、「株主重視」への転換を唱えるオリックス社長の宮内義彦だった。経済界で「今井・宮内論争」と言われる。 

www.sankei.com

totb.hatenablog.com

*1:共産主義が国家を崩壊させたように、フリードマン・ドクトリンも国家社会の統合を崩壊させつつあります。