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[グラフ]社長が消費増税支持の会社の業績推移

明治ホールディングスの松尾社長がこのように語ったそうです。

www.asahi.com

給料が上がっても社会保険料も上がって、手取りは増えていないとか、将来不安がある、といったことでお金が使えないのではないでしょうか。社会保障をしっかりするためにも、消費税の引き上げを延期すべきではありませんでした。

同社の2009~2016年度の連結業績をグラフで確認します。*1 

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利益と利益剰余金(いわゆる内部留保)は大幅に増えていますが労務費は横ばいです。

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ROE経済産業省の「伊藤レポート」が要求する8%を大きく上回り、「明治グループ2026ビジョン」では「ROE10%以上を維持」とされています。株主資本主義の優等生と言えるでしょう。

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人口減少や高齢化は個人消費にはマイナス。内需で景気がよくなることは期待しない方がいいと思います。

松尾社長は、国民がお金を使えないために内需で景気がよくならない原因が、自社も含めた企業行動――株主利益最大化のために利益が増えても人件費を増やさない――であることを理解していないようです。

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失われた〈20年〉

失われた〈20年〉

「企業は、株主にどれだけ報いるかだ。雇用や国のあり方まで経営者が考える必要はない」

「それはあなた、国賊だ。我々はそんな気持ちで経営をやってきたんじゃない」*2

一言で言えば、「会社は株主のもの」とする考え方(私はこれを「株主資本主義」と名付けています)そのものが、現在の経済危機の原因となっています。

株主資本主義を信じる人たちが「改革派」を称したり、「米国流の経営スタイル」が閉塞感を打開するという風潮が、いまの日本にはあります。それは結果として、日本も世界も潰してしまう――

「失われた20年」の主犯は、日本銀行でも財務省でもなく、株主資本主義に洗脳された企業経営者とその周辺の人々です。*3

totb.hatenablog.com

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*1:出所は明治ホールディングスの「IR・投資家情報」より。

*2:1994年2月25日の「舞浜会議」における今井・宮内論争。

*3:金融、コンサルティング経営学、etc.