Think outside the box

MAKE JAPAN GREAT AGAIN

安倍首相は保守ではなくウルトラ・リベラル

マスコミのピンボケぶりを示す記事です。

安倍晋三首相といえば、保守のイメージが強い。だが、この5年間の安倍外交を振り返るとリベラルの方が当てはまる。

定義の仕方にもよるが、外交における保守とは、自国の文化や制度、権益を守ることを優先する意味だとすることができよう。リベラルとはその逆で、他国の文化や人権を尊重し、共通のルールや価値観に基づく国際協調を優先する。

このような発言(⇩)がどうして「自国の文化や制度、権益を守ることを優先する/保守のイメージ」につながるのか不思議です。

日本で海外の選手が活躍し、米国で日本の選手が活躍する。もはや国境や国籍にこだわる時代は過ぎ去りました。*1  

日本を、能力にあふれる外国人が、もっと活躍しやすい場所にします。*2 

外国の企業・人が、最も仕事をしやすい国に、日本は変わっていきます。*3 

世界中から優秀な人材を日本に集める。高度外国人材の受入れに、我が国では、数の上限はありません。さらに、私はその審査を10日以内に行うファストトラックをつくり、最短1年でグリーンカードが取得できる制度をつくりました。*4 

「あたかもリセットボタンを押したように、日本を一変させる。」・・・・・・明らかに日本は生まれ変わりつつあります。そして、これからも変わり続けます。・・・・・・私の改革に終わりはありません。そして、いかなる障害も、私の改革への意志を阻むことはできません。*5

保守は保護主義、リベラルはその名の通り自由貿易を志向します。*6

toyokeizai.net

保護主義の世界では、民主主義システムの政権担当者は、生活水準と中産階級が大変重要だと考えます。一方、現在の民主主義の危機は自由貿易の危機です。エリートは人々の生活水準に関心を持とうとしません。現在の民主主義は、ウルトラ・リベラルな民主主義であり、エリートが人々の生活水準の低下をもたらしているように見えます。

新自由主義に基づいた外資・外国人優遇非・日本第一)の経済政策を推し進める安倍首相は、保守とは対極のウルトラ・リベラリストであり、その目標は「世界一成功した社会主義国」の一億総中流社会を完全に崩壊させること、つまりは国民主権から株主主権へのレジームチェンジと推測できます。1990年代からの構造改革の総仕上げです。

その証拠の一つがこちら(⇩)。

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企業経営が「配当金を増やすために人件費を抑圧する」ものに構造変化しています。

ニューヨーク証券取引所におけるスピーチ(2013年9月25日)からも、日本人労働者のためではなくグローバル投資家を儲けさせるための政治をするというメッセージが読み取れます。*7

今日は、皆さんに、「日本がもう一度儲かる国になる」・・・・・・「Japan is back」だということをお話しするためにやってきました。 

「Buy my Abenomics」

新しい国へ 美しい国へ 完全版 (文春新書 903)

新しい国へ 美しい国へ 完全版 (文春新書 903)

先入観ではなく、事実に基づいて推論してもらいたいものです。*8

ピーター・シンガーからリベラル左派へのメッセージ(⇩)

現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」)

現実的な左翼に進化する 進化論の現在 (シリーズ「進化論の現在」)

二〇世紀に入り、人間は完全であるという夢は、スターリンソ連文化大革命下の中国、ポル・ポト政権下のカンボジアで大変な悪夢と化した。そしてこの悪夢から目覚めた左派は大混乱に陥ったのである。

普遍主義に基づいて他国に干渉するリベラルの別称はネオコン(Neoconservative)です。

ヨーロッパ的普遍主義

ヨーロッパ的普遍主義

*1:2013年9月25日

*2:2014年5月1日

*3:2014年1月22日

*4:2017年9月20日

*5:2014年6月2日

*6:日本の左派の教義は戦前の富国強兵の否定(反富国・反強兵)ですが、これは西洋の現代リベラルとは無関係です。現代リベラルの本質は「すべての人間は全く同じ」であり、これが人種・民族・性別・性的志向などの生得的属性(nature)による線引きの否定、つまりは反差別/非・自国民第一の教義につながります(→経済的格差は二の次)。

*7:日本国民の厚生のための政治から、グローバル投資家の利益のための政治

*8:安倍首相を「極右」と非難していた左派は見当違いも甚だしかったわけです。