Think outside the box

夏眠中|I shall return.

[グラフ]アジアにおける日本のプレゼンス

デービッド・アトキンソンは日本経済が相対的に後退している責任は無能な経営者にあると批判していますが、

私は、日本がこの二十数年間、経済成長で他国に置いてきぼりをくらい、ついには生産性が先進国最低になるまで落ち込んでしまった責任のすべてが、奇跡的とも言えるほど無能な日本の経営者にあると考えています。

さらにその根底には、中高年は「日本は経済大国」という世界観を刷り込まれているため、急速なプレゼンス縮小を感覚的に理解できないことがあるのではないかと思われます。*1*2

安倍政権の「日本再興」「日本を取り戻す」の掛け声も虚しく、東アジア・太平洋地域における日本経済のシェアは凄まじい勢いで低下しています。*3

f:id:prof_nemuro:20180424215437p:plain

f:id:prof_nemuro:20180424215817p:plain

f:id:prof_nemuro:20180424215638p:plain

擬人化すると、20世紀末の日本は年収1000万円で、350万円のアジアさんや250万円の中国さんから羨ましがられる存在でした。しかし、今では中国さんは2500万円に年収アップし、アジアさんも1000万円を超えてさらに増加中です。過去の栄光に対するリスペクトはあるものの、最早羨望の的ではなく「終わった人」扱いです。*4

訪日観光客の激増も、日本が「安くて買い叩ける国」への低開発化が進んだことの反映なのですが、「日本が羨望の的だから」と勘違いして「観光立国を推進して中国人をもっと呼び込めば、日本の素晴らしさに感動して親日派が増える」などと能天気な妄想を膨らませる奇跡的とも言えるほど無能な日本の中高年が、日本が危機的状況に正面から向き合うことを妨げているのです。*5

安倍政権による日本叩き売りの成果(⇩)

f:id:prof_nemuro:20180424220419p:plain

「国境や国籍にこだわらない」リベラルな安倍首相の思惑通りに、日本は外国人が輝く場所に一変しつつあります。

日本を、能力あふれる外国人の皆さんがもっと活躍しやすい場所にしなければなりません。 

あたかもリセットボタンを押したように、日本を一変させる。

要するに、こう(⇩)いうことです。*6

日本売ります (ハルキ文庫)

日本売ります (ハルキ文庫)

あの日本のように、そこに住んでる奴の誰もが気がつかないうちに、それこそ国ぐるみ、住んでる奴や建物ごっそり居抜きで、うすっ気味悪い奴に売りとばされているかも知れません。*7

おまけ

過去の栄光に囚われて現実を直視できない点で、日本の中高年はこの(⇩)婚活美女と同じです。

*1:2016年の中位数年齢は47.1歳

*2:ケインズは『一般理論』の締めくくりに「25~30歳を過ぎてから新しい理論に影響される人は少ない」と書いていますが、現実を直視する能力も同様です。ほとんどの人にとって、若い頃に形成された世界観をアップデートすることは極めて困難なようです。

*3:安倍政権の経済政策は、企業再生ファンドを標榜しながら、その実、解体・売却で儲けようとするハゲタカファンドのようなものです。西日本の某大都市がその先例です。

*4:日本人の誇りだった新幹線ですが、今や高速鉄道の本場は中国です。総延長は数年以内に日本の10倍を超えます。

*5:このような妄想は、見たくない現実から逃避する、一種の防衛機制だと考えられます。

*6:超大国だった清が列強の反植民地に転落したように、20世紀後半の経済大国・日本も中国を含む各国の草刈り場になるでしょう。相違点は、日本は自ら身売りしていることです。

*7:[引用者注]1964年(東京オリンピックの年)の作品)。小松左京も、フィクションがまさか現実化するとは思っていなかったでしょう。