Think outside the box

夏眠中|I shall return.

過去最大の海外M&Aの「落とし穴」

日本企業の海外M&Aが活発です。

トムソン・ロイターの集計によると、今上期の日本企業による海外企業の合併・買収(M&A)は合計13兆0079億円。これまで最大だった16年下期の8兆4701億円を大きく上回り、遡及可能な80年以降で最大を記録した。

海外M&Aを含む対外直接投資は2000年代半ばから急激に増加。

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一方、設備投資は循環的増加局面にあるものの、バブル期のピークには遠く及びません。

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対外直接投資の設備投資(民間企業設備)に対する比率は、2000年代初頭の5%から20%へと急上昇しています。

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並行して輸出の対GDP比も急上昇しています。

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2000年代前半から日本経済の海外依存度が急激に高まったのは、企業が日本市場に見切りをつけたためと見られます。

少子高齢化に警鐘を鳴らす記事が数多く流れ、日本国内の市場規模が「必ず縮小すると多くの経営者に刷り込まれた」とある大企業の幹部は話す。今は需要が多くても、設備増強が終わったころには、市場は縮小し、せっかくの新設備が無駄になるとの警戒感だ。

企業は空前の利益を設備投資や賃上げではなく、海外投資と現預金積み上げに回しています。

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少子高齢化→企業が海外シフト→カネを国内ではなく海外に流す→日本経済がカネ不足になって干上がる、という構図です。根本原因が少子高齢化なので、日本銀行プラセボ治療(大量のブタ積み)で解決できなくて当然なのです。

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