Think outside the box

夏眠中|I shall return.

リベラルだけに見える「現実」

フランスで憲法から人種(race)を削除して性(sexe)に入れ替える改正が行われましたが、その背景には「人種は社会的に作られた非科学的な概念に過ぎない」というリベラルの常識があります。

French MPs on both the left and the right on Wednesday voted to remove the word “race” from the constitution. They argued that since race is a made-up social construct, it doesn’t exist and the word should therefore be taken out.

しかし、タイガーマザーことエイミー・チュアが15年前に指摘していたように、リベラルではない普通の人間は人種を認識するようにhard-wiredされているので、このような改正など「何の役にも立たない」でしょう。

富の独裁者

富の独裁者

民族的アイデンティティが何の根拠もなく形成されることはめったにない。主観的な認識は、より“客観的”な特徴、すなわち個々人の身体的特徴や言語の違い、血筋などに関する見方に左右されることが多い。ためしにジンバブエの黒人と白人に向かって、「君たちの言う民族性の違いとは想像の産物にすぎない」、つまり「民族性とは社会がつくり出す概念にすぎない」と言ってみるといい。少なくとも「そんな忠告など何の役にも立たない」という点で、黒人と白人の意見は一致するだろう。はるかに重要なのは、ジンバブエで黒人と白人の結婚例がほぼ皆無であるという事実だ。 

存在するものを存在しないとすることは、役に立たないどころか有害とも言えます。*1

Denying the existence of race means denying the reality of racial discrimination. 

France is not a fantasyland away from the rest of the world. Race exists, and it affects our lives every day.

社会を動かすエリートの大半がリベラル化したことが、欧米諸国が自殺に向かっている理由です。*2

The Strange Death of Europe: Immigration, Identity, Islam

The Strange Death of Europe: Immigration, Identity, Islam

Europe is committing suicide. Or at least its leaders have decided to commit suicide. Whether the European people choose to go along with this is, naturally, another matter.

I mean that the civilization we know as Europe is in the process of committing suicide and that neither Britain nor any other Western European country can avoid that fate because we all appear to suffer from the same symptoms and maladies.

参考

パーキンズは、歴史研究者が西ローマ帝国の終焉を‘decline’や‘fall’や‘cricis’ではなく、‘transition’や‘change’や‘transformation’などと表現するようになったと指摘していましたが、これもpoitical correctnessに基づく「1984」的な歴史修正と言えます。

ローマ帝国の崩壊: 文明が終わるということ

ローマ帝国の崩壊: 文明が終わるということ

前向きな文化的偉業に満ちた古代末期という見方はまた、世界に対する現代の姿勢に根を持っていることは明らかである。

古代世界の終焉にかんするこの新しい見方によれば、ローマ帝国ゲルマン民族の侵入者によって「暗殺された」のではない。むしろ、ローマ人とゲルマン民族はともに、ローマ的だった多くのものを、新しいローマ・ゲルマン的世界へと進展させるのである。「ラテン的」で「ゲルマン的」なヨーロッパは平和なのである。

ローマ帝国西方の終焉は、自分なら絶対に遭遇したくない類の、恐怖と混乱の経験だった。そしてそれは複雑な文明を破壊し、西方の住民たちを、先史時代の典型的な生活水準まで戻した。崩壊以前のローマ人たちは、今日の私たちと同様、彼らの世界が、実質的には変わりなく永遠に続くであろうと疑いもしなかった。彼らは間違っていた。彼らの独善を繰り返さないよう、私たちは賢明でありたいものである。

日本人も賢明でありたいものですが。

*1:リベラルは、ミイラ化した人を「生きている」と主張する人と同類です。

*2:これが「リベラルという病」。